『甘い人生』「黒・白・赤」華麗な色彩で若者のハート魅了

 今月1日に韓国で公開された映画『甘い人生』(監督:キム・ジウン)がスタイリッシュなビジュアルで若い観客のハートを魅了している。

 またホームページ(www.bitter-sweet.co.kr)には派手な空間が映し出す光と色の饗宴に感嘆する投稿が相次いでいる。

 この中で事件の始まりと結末に登場するスカイラウンジ。劇中、主演の李炳憲(イ・ビョンホン)の仕事場であるこの場所は映画の序盤、天国のドアの前に立っている彼のための完璧なスペースであるかのように観客に映っている。

 黒と白、赤の対照がメインで、完璧な色彩感覚にきめ細やかさが見られる。床と入口の壁を本物の大理石で造った。イスとテーブルの一つ一つをキム・ジウン監督が細かにアイデアを出し、スタッフたちが直接制作した。制作費だけで3億ウォンかかった。

 またソヌが組織に拷問を受ける屈辱的なシーンが撮影された京畿(キョンギ)道・清平(チョンピョン)の廃工場にも制作スタッフは特別に力を注いだ。約1ヶ月間にわたり「古びた」感覚を演出するため神経を使った。

 「捨てられた空間」がメインコンセプト。古いセメントの感覚と使えなくなった機械を設置し、壁一つ一つに緑など様々な色をペイントし何回も塗り重ねた。

 小物にもきめ細かな配慮がなされ、劇中シン・ミナにキム・ヨンチョル(愛人)がプレゼントしたスタンドライトも制作クルー手作りのものだ。

 また銃撃戦で迫真さを出すため米国からロシア製拳銃5丁を特別空輸した。保険など貸与費に4500万ウォンかけた。


 ノワール映画のもの寂しい英雄イ・ビョンホンが着たブラックスーツも彼の完璧主義ともの寂しさを同時に表現するための「装置」として制作陣が一つ一つデザインした。最高級シルクを使ったため、一着の制作費だけで100万ウォンを超えた。

 映画社ポムのパク・ヘギョン・マーケティング室長は「日本の試写会でも『甘い人生』は熱烈な拍手喝采を浴びた」とし、「日本のファンから映画の小物を購入したいという問い合わせが殺到している。現在日本で開催されている小物展示会が終了後、チャリティー団体に寄付する案を検討している」と話した。

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