『ミリオンダラー・ベイビー』韓国版ポスターが米に逆輸入

 映画『ミリオンダラー・ベイビー』の題名は「意外な瞬間に幸運に出くわす」という意味。

 韓国輸入会社のチューブエンターテイメント社が意外な幸運にほくそえんでいる。『ミリオンダラーベイビー』の「メイド・イン・コリア」ポスターがクリント・イーストウッド監督の認可の下、米国に逆輸出されたためだ。

 制作会社のレイクショア・エンターテイメントが最近韓国国内用ポスターを米国でも使用したいと要請してきた。

 現在韓国内の劇場で使われているポスターは映画公開国の中で唯一自主制作されたものだ。

 今年1月、チューブエンターテイメントは米国版を検討した結果、暗い色彩がアクション映画を連想させると判断、30種以上の試案を作成した末、韓国版を完成した。

 しかし、山を越えるとまた山を越えなければならなかった。

 米制作会社に韓国版の認可を取らなければならないが、これはほとんど「ミッション・インポッシブル」だった。

 イーストウッド監督は米国版ポスター決定にも長い時間をかけたほどきめ細かいタイプ。

 その性格をよく知っているレイクショアのスタッフたちは韓国版の試案にも多くの注文を付けた。

 「イーストウッドのしわがあまりに多く見え過ぎる」など細かい注文に悩まされざるを得なかったチューブエンターテイメント側は迫り来る公開日にポスター制作を間に合わせることが不可能に見えた。

 この過程で、「ミリオンダラー・ベイビー」のようなことが実際に起こった。

 米国を訪問していたチューブエンターテイメント関係者がマーケティング担当者を説得している時にイーストウッド監督がちょうど制作会社を訪問したのである。

 イーストウッド監督は韓国版ポスターを見た後、しわを寄せる自身の顔のビジュアルを見て、「私がこんなに年取ったのか」というジョークを織り交ぜた言葉と同時に「すばらしい」と賞賛を惜しまなかったという。

 そのため、韓国版ポスターは全世界で唯一イーストウッド監督の厳しい審査を通過した新しいデザインで観客にお披露目することになった。さらにアカデミー賞受賞以降、新たなムードのビジュアルを探していたレイクショア・エンターテイメント社は韓国版ポスターの使用を要請してきた。

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