ドラマ主題歌で日本デビューした「K」のサクセスストーリー

▲無国籍アピールしたPR戦略

 昨年3月に韓国でデビューアルバム『行ってください』をリリースしたKは、同時期にデビューしたTeiなどの影に隠れて注目されなかった。

 2ndアルバムを準備していたKは、昨年8月に日本の大手プロダクション「スターダスト」の関係者に偶然その存在を知られる。Kのデビューアルバムのプロデューサーを務めたハン・ソンホの知人であるスターダストの関係者がハン・サンホのスタジオを訪問した際、ピアノを弾きながら歌の練習をしていたKの姿に惚れ込んだという。

 Kはその後、昨年10月にスターダストと3年間の契約を交わし、本格的な日本進出に備えた。スターダストはKのスター性を見込み、大規模なPR戦略を立てた。韓流ブームに乗ったアーティストではない、純粋なJポップアーティストとしてKを育てることにした。

 Kは1月13日からスタートしたTBSドラマ『H2~君といた日々』の主題歌を歌った。日本で名前を広める最も効果的な方法は人気ドラマとのタイアップ。1stシングル『over...』のヒットと共にKに対する日本メディアの関心も高まったが、その際に明らかにされたことは「韓国出身の21歳のアーティスト」という程度だった。

 Kに対する関心が最高に達した時に『over...』がリリースされ、オリコンデイリーチャートの8位に入る快挙を遂げた。Kの人気に驚いたテレビ朝日は『ミュージックステーション』への出演を依頼、11日の放送への初出演が決まった。

▲攻撃的なマーケティング

 BoAが日本で成功したのは日本のマネジメントを務めたAVEXの全方向プロモーションが功を奏したため。Kも同様にスターダストの体系的で集中的なマーケティング戦略の恩恵を受けている。Kのデビュー曲『over...』がヒットを放つことができたのは人気ドラマ『H2』の主題歌として使われたからだった。

 毎週木曜日に放送されている『H2』は、あだち充の同名人気マンガをドラマ化したもので、放送前から話題を集めた作品。こうした話題作の主題歌に韓国の新人アーティストの曲が使われるのは極めて異例のこと。

 今回のヒットで日本のファンに名前を知られるようになったKは、現在テレビCMを通じても存在を知らせている。新宿、渋谷、原宿など東京都内にあるHMV、タワーレコード、山野楽器などの大型レコード店は、Kのアルバムのために別途のブースを設置している。5月11日にリリースされる2ndシングル『抱きしめたい』は、コーセーのシャンプー「サロンスタイル」のCMソングとして使われている。

▲シンガーソングライターKの甘い歌声

 Kは甘い歌声と共にパワフルな歌声を持っており、日本のファンの感性を刺激している。Kの歌声には心を癒す魅力があると評価されている。また、自ら作曲して編曲するシンガーソングライターとしての資質も認められた。

 Kの韓国での所属事務所ドゥリスターのパク・ヘンリョル代表は「Kは韓流ブームに乗らず、声の魅力と歌唱力を武器に現地で新人としてデビューしたケース。それだけに発売当日にオリコン8位を記録したのは意味あること」と強調した。

スポーツ朝鮮/キム・ソラ記者 soda@sportschosun.com
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