シットコム『かわいかろうが狂おうが』 ”パリ恋”などをパロディー


 現在、放送中あるいは放送予定のTVシットコム(シチュエーションコメディ)は「日常」を取り上げる方式において2つのまったく異なる道を歩んでいる。

 今年1月24日から放送開始したMBC『アンニョン、フランチェスカ』が吸血鬼一家を登場させ、ファンタジーの世界に飛び込んだ一方、SBSが3月からスタートさせた週間シットコム『かわいかろうが狂おうが』(写真)は現実世界にぐっと近づいている。韓国ドラマの中で屈折してしまった日常をパロディーにする方式だ。

 『かわいかろうが狂おうが』はドラマに関するドラマだ。まず、『バリでの出来事』に登場した財閥家夫人で美術館の館長キム・スミと、『パリの恋人』で財閥会長を務めたキム・ソンウォンの2人の中堅俳優がそれぞれドラマ内と同じ役割で登場する。

 しかし、2人のキャラクターは演出者の手により、ねじ曲げられる。高尚な美術館長は腹が立つと罵声を発し、自らの財閥と教養レベルが露呈することを恐れ、常に不安におびえる。威厳のありそうな製菓会社会長も一代で築き上げた起業家という密輸で富を積み上げた過去を持っている。

 韓国ドラマで必ず登場する「シンデレラコンプレックス」(お姫様症候群/白馬の王子様願望のこと)や「不治の病」もない。名門大学出身で米国留学を終え帰ってきた有能なキャリアウーマンにパク・キョンリムが登場し、ソ・ユジンは美人という以外にはとりえが一つもない無能な人物を演じる。

 3月1日から毎週火曜日午後8時55分に放送される。

シン・ドンフン記者 dhshin@chosun.com
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