4半世紀前の朴正煕(パク・チョンヒ)元大統領暗殺事件を取り上げた映画『その時、その人々』が韓国の過去の暗黒時代に対する記憶を蘇らせ、北朝鮮政策と関連した世論を分裂させていると保守系紙クリスチャン・サイエンス・モニター(CSM)が15日、報じた。
朴正煕元大統領死亡後、泣き叫ぶ遺族の姿が描かれたドキュメンタリー映画シーンが挿入されている同映画は朴元大統領の側近たちを激怒させ、「自らの命を民主主義のために捧げる」と言って英雄然とした姿で登場する当時の情報当局責任者(金載圭(キム・ジェギュ)中央情報部長)は朴元大統領関係者を一層憤慨させているとCSMは分析している。
さらに現政府が1872年に起きた金大中(キム・デジュン)拉致事件をはじめ、朴元大統領時代に発生した事件に対する真相調査に乗り出しており、ハンナラ党をはじめとする保守勢力の反発が強まっているとCSMは伝えている。
CSMは保守主義者たちがこうした措置が朴元大統領殺害事件とは異なり相対的に融和的な現政権の北朝鮮政策を正当化する結果を生むと憂慮していると伝えている。