『春の日』で記憶喪失の青年医師を演じる池珍煕

 「オーバーになり過ぎないよう心がけています」

 微塵の不安も感じられなかった。キャラクターを完壁に分析した自信からだろう。

 コ・ヒョンジョンのカムバック作、『春の日』のロケ現場で池珍煕(チ・ジニ)にインタビューした。

 交通事故で解離性記憶障害になった13歳の少年、コ・ウンホを演じなければならない池珍煕は、患者の格好をしていた。



―体は大人だが、記憶は13歳のままという役を演じなければならないが。

 「そうですね、何と言いましょうか…オーバーにならないように心がけています。13歳に記憶が逆戻りしたからといって、子どもの声を真似たりはしないでしょう。それでは裏目に出るだけです。それよりは行動にポイントを置かなければならないようです。例えば、子どもの頃に歩道のブロックの上を歩く時に線を踏まないようにする行為などがそうでしょう。大人でも男性なら子どものような部分は持っていますけどね(笑)」

―役に成りきるために何か特別に参考にしたことは?

 「同じような役は今までに見たことがありません。演技に影響を及ぼさないかと心配で、わざと日本の原作も見ませんでした。あえて例を挙げるなら、かなり前の映画ですが『ビッグ』にも似ているような気もしますし…。でも、これも外国映画でとても古いので、今とは当てはまらない部分が多すぎます。それと、いまだに趣味で組み立て式のおもちゃで遊んだりしています…」

―自分の13歳の時の記憶は?

 「13歳なら小学校6年生くらいでしょうか。北阿峴(プッアヒョン)洞にある北星(プクソン)小学校に通っていました。普通の子どもたちとまったく一緒でした。毎日忙しく遊んでばかりいましたね」

―コ・ウンホが『大長今』(日本タイトル『宮廷女官チャングムの誓い』)の閔政浩(ミン・ジョンホ)を連想させるという声が多いが。

 「視聴者がドラマの初回部分でそんな印象を受けたかも知れません。一人の女性を献身的に助けるという点では確かに似ています。でも、ストーリーが進むにつれ、徐々にコ・ウンホだけのキャラクターが出てくると思います」

―実際に一人の女性を争って弟と三角関係になったらどうする?

 「コ・ウンホなら弟にジョンウン(コ・ヒョンジョン)を譲ることができるはずです。ただし、ジョンウンが自分よりも弟のことを愛していることが条件になります。

もしそうでなければ弟を説得するでしょう」

スポーツ朝鮮/キム・イング記者 clark@sportschosun.com
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