韓国映画界にも続編ブームが本格到来

 ハリウッドだけのものと思われてきた続編映画の制作が韓国でも本格化している。

 今まで韓国映画で続編といえば、林権澤(イム・グォンテク)監督の『将軍の息子』や康祐碩(カン・ウソク)監督の『トゥーカップス』、80年代の『エマ婦人』や『売春』シリーズ程度に思われてきた。

 しかし、1999年の『シュリ』以降、規模を増大させた韓国映画が続編の時代を迎えた。

 「明らかな商業的意図」といった批判にも関わらず、映画の経験を共有する幅広い観客層が存在することが、韓国で続編が増えている根拠でもある。

 18日の試写会でベールを脱いだ康祐碩監督の『公共の敵2』は前作に比べ、さらに敵を明確にし、社会意識がより強化されたドラマ性の強い作品に仕上がった。さらに増した告発の意識は『トゥーカップス』のようなコミック的な強迫から脱することに成功したという評だ。

  『公共の敵』や『実尾島』(日本タイトル『シルミド/SILMIDO』)に比べ、画面の色合いや構図も最もリアルに表現された。2002年に500万人を超える観客動員を記録した『公共の敵』、1000万人の観客動員を突破した『実尾島』に続く作品として遜色がないというのが評論家たちの反応だ。

 『女子高怪談』シリーズは韓国ホラーがアジアで競争力を持つきっかけとなった映画だ。その第4弾となる『女子高怪談4:声』が夏の公開を目標に最近クランクインした。

 いじめ、援助交際、同性愛など、女子高生と関係のある素材を恐怖と融合させた『女子高怪談』シリーズは、作品の完成度でばらつきこそはあったが、忠武路(チュンムロ/ 韓国映画の中心地)で最も成功した「ブランド」となった。

 恐怖にトレンドを融合させ、新人監督や新人女優を起用することで新しい感覚を表現する企画こそが、 忠武路の商業的企画能力が進歩したという証しだ。

 中国の女ヤクザに扮したチャン・ツィイーが韓国に避難、出来損ないのヤクザと出会うという筋書の『極道の妻3』は、1作目を手がけたチョ・ジンギュ監督が再びメガホンを取る。

 ダンディーなイメージの鄭俊浩(チョン・ジュノ)がコミカルな役を演じて成功した『頭師父一体』の続編をはじめ、『家門の栄光』『同い年の家庭教師』『火山高』などの続編も企画されている。

 もちろん続編だからといって必ずしも安定的なわけではない。『達磨よ、ソウルへ行こう』『極道の妻2-帰ってきた伝説』などのように必ずしも「続編」が成功する保障はない。

 しかし、『夢精期2』が証明するように、前編に対する期待は相変らずプロモーションを行う際に有利であることは確かだ。

 さらには相次ぐ大作の失敗によって純制作費が20億~30億ウォン前後の映画に対する投資のみが円滑に進む状況からしても、しばらく続編ブームは続く見込みだ。

パク・ウンジュ記者 zeeny@chosun.com
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