現代版“馬鹿温達” 映画『女子高生の嫁入り』

 『馬鹿温達』と『平岡公主』を現代の高校生に当てはめてコメディータッチに描いた映画『女子高生の嫁入り』は、男子生徒のトイレネタや女子生徒の教室でのわい談といった手法で笑いを強要する。問題はそうしたギャグがまったく笑えないということだ。

 男女共学の高句麗(コグリョ)高校に通う女子高生、アン・ピョンガン(任恩敬(イム・ウンギョン)扮す)は同じクラスに転校して来た美形男子生徒のパク・オンダル(殷志源(ウン・ジウォン)扮す)にひと目惚れする。

 学校では男子生徒も黙らす女番長だが、16歳になる前に結婚して子どもを産まなければ死んでしまうという迷信を信じる乙女でもある。ピョンガンはひと目惚れしたオンダルにアタックし始めるが、自分に想いを寄せる不良少年のノ・チルス(パク・ノシク扮す)に邪魔され、“任務遂行”ができない。

 『殺人の追憶』でペク・クァンホ役を演じて強烈な印象を残したパク・ノシクは、この退行的なコメディーで哀れなほど無力だ。

 また、この作品で銀幕デビューを果たした元ジェクスキスのメンバー殷志源は、一貫して冷静なキャラクターを演じているが、自分のファン以外の観客を満足させるには役不足だ。そして、演技どうこうよりもスターに群がる10代の若者たちにもこの映画の内容は目に余るかもしれない。

魚秀雄(オ・スウン)記者 jan10@chosun.com
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