韓国映画史上初めて観客動員1000万人を記録した康祐碩(カン・ウソク)監督の『実尾島』(日本タイトル『シルミド/SILMIDO』)が今年の青龍映画賞の最高作品賞に輝いた。
29日夜、ソウル市・奨忠(チャンチュン)洞の国立劇場ヘオルム劇場で行われた第25回青龍映画賞授賞式で『実尾島』は、計16部門中、最優秀作品賞、監督賞、男優助演賞(チョン・ジェヨン)の3部門を受賞した。
また、『太極旗を翻して』(『ブラザーフッド』)は主演男優賞(張東健(チャン・ドンゴン))、技術賞(チョン・ドアン)、撮影賞(ホン・ギョンピョ)を、『犯罪の再構成』は新人監督賞(チェ・ドンフン監督)、脚本賞(同)、女優助演賞(廉晶雅(ヨム・ジョンア))のそれぞれ3部門を受賞した。
『実尾島』の康祐碩監督は「これまで配給業者なのか投資者なのかはっきりしなかったが、今この瞬間からは本当の意味での監督になった」と感想を述べた。
主演男優賞を受賞した張東健は「賞にはこだわっていなかったが、今この瞬間、本当は手にしたかったということが分かった。名前の前に“俳優”という言葉が付いても、これからはもう恥ずかしいと思うことはなさそうだ」と喜びを語った。
『知り合いの女』で主演女優賞を受賞したイ・ナヨンは、涙を流しながら「本当に夢のよう」と話すのが精一杯だった。
今年の青龍映画賞は、2003年11月26日から2004年10月31日まナに公開された韓国映画の中からノミネートされた21本を対象に計16部門にわたって審査が行われた。
映画界のスターと映画ファンが一堂に会したこの日の授賞式は、コンビを組んで今年で3年目になる俳優の鄭俊浩(チョン・ ジュノ)と女優のキム・ヘスの司会で行われた。また、今年で6回目の司会を務めたキム・ヘスは、今回も華麗な衣装を披露して注目を集めた。
以下は各部門の受賞者。
新人男優賞=ジェヒ(空き家)、新人女優賞=スエ(家族)、人気スター賞=カン・ドンウォン(オオカミの誘惑)、クォン・サンウ(マルチュク通り残酷史)、ムン・グニョン(幼い新婦)、キム・ジョンウン(私の男のロマンス)、美術賞=キム・ギチョル(マルチュク通り残酷史)、音楽賞=チョ・ソンウ(花咲く春が来れば)、韓国映画最高興行賞=『太極旗を翻して』(観客動員数(ソウル)350万9563人)。