宋承憲、アジアの韓流ファンに見送られ軍入隊



【動画】宋承憲、102補充隊入隊 

 「宋承憲(ソン・スンホン)様。日本のファンはいつもあなたと共にあります。愛しています」

 16日午後、兵役逃れをしたタレントの宋承憲と張赫(チャン・ヒョク)が入隊した江原(カンウォン)道・春川(チュンチョン)市の102補充隊の前は、2人を見送るため日本や台湾、香港などから駆けつけた500人余の国内外の女性ファンと取材陣が長蛇の列をなした。


 この日午前から補充隊前の駐車場には日本や台湾、香港のファンが乗車してきたチャーターバス4台とメディアの取材車がずらりと並んだ。補充隊入り口へと続く200メートル余の道路は、宋承憲の写真と共に「承憲さん、体に気をつけて」「無事に戻ってきてください」などと書かれたプラカードを持った国内外のファンで埋まった。

 「承憲さん、待っています。気をつけて行って来てください」と書いたプラカードと真紅のバラの花束を持っていた西元まみ(女性/57)さんは「日本の名古屋から宋承憲に会いに来た。早く無事に戻ってきてほしい」と話した。


 千羽鶴と手紙を持っていたなお(30)さんは「昨日韓国に到着し、今日、明(ミョン)洞からタクシーに乗ってここまで来た」という。宋承憲の兵役逃れについてどう思うかたずねると、「よくわからない。ただ好きなだけ」とし、「韓国での否定的な認識は知っているが、それに関係なく応援したい」とした。

 西元ゆう(30)さんは「4年前、『秋の童話』を見て宋承憲のことを知った。『夏の香り』もビデオに録画して何十回も見た」とし、「2年後に宋承憲が除隊する時も韓国に来る」と話した。


 台湾のファンクラブ「承憲星球」(seungheonplanet.com)の会員だというリディア(女性/27)さんは「先月、ニュースで宋承憲の入隊日を知り、韓国に来て見送ろうと決心した」とし、「台湾の会員100人余、香港の会員50人余と一緒に来た」と話した。

 香港から来たアリス・ディン(女性/25)さんは「香港だけで宋承憲のファンクラブが2つある。私たちは永遠に宋承憲を愛し、応援する。彼が戻ってくるまで待つ」とした。

 韓国の宋承憲オフィシャルファンクラブ「Honeylang」のイ・ヒョソン会長(20)は「200人以上のHoneylang JapanとTaiwanのメンバーがバスを貸し切ってやってきた。約2年間の軍生活を終えるまでファンは待ち続けるので心配をせずに、兵役を終えたら再び素晴らしい演技を見せてほしいという言葉を伝えたい」と語った。イ会長は兵役逃れに関して「すでにメディアを通じて公式に認めたことで、これ以上話すことはない」とした。

 「Honeylang Japan」の副会長を務める在日韓国人のソン・ファミさん(39)は「テレビで宋承憲さんの兵役逃れに対する否定的な報道を見たが、理解できない部分が多かった。過ちを認め、謝罪をしたのだからファンも彼の俳優としての未来のために声援を送ろうと思ってここまで来た」と語った。



 この日、国内のみならずフジテレビやTBS、東京新聞など日本のメディアによる取材合戦も行われた。フジテレビソウル支局の森安豊一特派員は「日本で宋承憲の人気が高いため日本人のファンが多く訪れているが、韓国で深刻な問題となっている兵役逃れについては特に深く考えていないようだ。こうした文化的な違いが記事になると思ってやって来た」と語った。

 東京新聞ソウル支局の篠ヶ瀬祐司記者も「宋承憲の入隊よりも日本のファンを取材するために来た。日本からも多くのファンが来ていて驚いたが、ほとんどの人は兵役逃れについては良く知らないようだ」と話した。

 同日午後1時20分頃、宋承憲を乗せた車両が到着すると周囲にいたファンから一斉に声が発せられた。皮のジャンパーを着て髪の毛を短くした宋承憲は大勢の取材陣に囲まれ、宋承憲が人波を掻き分けて部隊内に入る10分間、辺りは騒然とした雰囲気に包まれた。一部の海外のファンは宋承憲に向かって覚えたての韓国語で声援を送っていた。

 部隊に入る直前、宋承憲はファンに向かって「多くの方を失望させて心配をかけましたが、これからの2年間は他の人よりも2倍も3倍も努力して再び戻ってきます。皆さんお元気で」と話した。宋承憲は言葉に詰まり、唇を噛み締めるなど、何とか涙に耐えている様子だった。

 一方、宋承憲に続いて部隊に到着した張赫も「過去の過ちを消すことは出来ないが、軍での義務を誠実に遂行して成長した姿で再び戻って来たい」と語った。

 張赫のファンという高校生のキム・スジンさん」(18)は「今からでも入隊する姿は素晴らしいと思う。24か月間、一生懸命訓練を受けて除隊して、また素晴らしい姿を見せてほしい」と語った。

 同じ高校生のハン・イェスルさん(18)は「日本からは宋承憲のファンだけが来ているけど、これから日本でも張赫さんの出演したドラマや映画がもっと紹介されれば2年後に除隊する時にはたくさんの日本のファンがくると思う」と話した。


 一方、この日に入隊した約1000人の予備将兵とその家族は大きな影響を受けた。取材陣やファンが補充隊内に入ることを防ぐために入隊予定者まで中に入れなかったからだ。

 慶尚(キョンサン)南道・馬山(マサン)から入隊のためにやって来た入隊者(20)は、「2時までに入隊しなければならないが、中に入れないでいる。自分も入隊をするのに、部隊内に入るまでが大変だ」と語った。

 また、別の入隊者(20)は宋承憲を見るために海外からもファンがやって来たことについて「まったくどうにかしてる。それでも韓流ブームがどれだけ凄いかは実感できた」と語った。

春川=キム・ジェウン記者 2ruth@chosun.com
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