次回作を語った『冬のソナタ』の尹錫瑚監督

 日本では『冬の恋歌』(日本タイトル『冬のソナタ』)とペ・ヨンジュンが人気だが、このドラマを手がけた尹錫瑚(ユン・ソクホ/47)監督はいつもと変わりなかった。

 文化観光部は最近、「観光の日」の記念式で尹監督に大統領表彰状と鳳凰時計を授与した。

 『冬の恋歌』のロケ地などを訪れた観光客が30万人に達し、1人当り1300ドルの外貨を落とし、計4000億ウォンを超える観光収入をもたらした功労だという。

 「もちろん有難いことなのですが、『冬の恋歌』が観光収入の面だけでクローズアップされているようで複雑な気持ちでもあります。駐日大使の方は「韓日関係は『冬の恋歌』で変わった」とおっしゃってくれましたがね。ちょっと膨らませましたが…ハハハ」

 そんな尹錫瑚監督は最近多忙だ。今年6月に自分の名前と作品名を合体させた会社「ユンズカラー」(Yoon's Color)を設立した。そして「四季シリーズ」の最後となる『春のワルツ』のロケ地を決定するために全国各地を回る一方で、脚本家も探している。

 「日本からも共同制作のオファーをたくさん受けました。でも無理をしてまでやろうとは思いませんでした。まだドラマの企画も終わっていないのですからね」

 『春のワルツ』は来年の春から撮影に入り、2006年の春にオンエアされる予定だ。監督は「春は本当に短いのでてきぱき動かなければ」と語った。

 監督は「ロケ地は秘密」と言ったが、結局ヒントをくれた。「春は南から始まりますよね?今年の春に南(ナム)海の島々に行きましたが、本当に美しかったです。緑の芽が鮮やかな麦畑やニンニク畑が本当に穏やかで叙情的でした」

 監督は「そこで最初のシーンを撮ろうと思いましたが、すべてのシーンを撮ってもいいかと思えるほどだった」と語った。つまり『春のワルツ』は南海の多島海にある島で撮影が行われるということだ。

 監督は「春の陽炎や新緑、雪解けは春だからこそ見ることができます。秋にはレンギョウの花を撮ることができますが、空気そのものが違う」と語った。

 「『春のワルツ』も純愛ドラマです。でも今回は心の痛むような内容ではなくて明るく希望のあるドラマにしたいです」

 イメージを重視してファンタジー色の強い監督の作風を話題に取り上げると、監督は待っていましたとばかりにこう答えた。

 「チャン・イーモウ監督の『HERO』や『LOVERS』といった映画はビジュアル的な面が強い一方でナレーティブな面は弱いと思います。そういったスタイルの映画があるように私のドラマもビジュアル的に強調され、ファンタジーな要素が強いのです。それが私のスタイルで得意な分野でもあります」

 監督は「もちろん映画も撮ってみたいですが、ひとまずは『四季シリーズ』を終えてからと思っています」と語った。

韓賢祐(ハン・ヒョヌ)記者 hwhan@chosun.com
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