任宰範(イム・ジェボム/41)がついに表に現れた。任宰範は1997年にリリースした2ndアルバム以降、一切のインタビューや放送出演を断ってきた。
10月8日に5thアルバム『共存』をリリースする任宰範が10月30、31日、オリンピック体操競技場で初の単独コンサートを開く。シナウィ、外人部隊、アシアナを経て91年にソロデビューして以来、初のステージになる。そんな任宰範が朝鮮日報の単独インタビューに応じた。180センチある体格のよさは相変わらずで、2001年の結婚の時に刈った髪の毛は結わけるくらいに伸びていた。
-山奥に暮しているという噂から挙句の果てには死んでしまったという話まであったが。
「山奥で1年ほど住んだことがある。1stアルバムを出してタイトなスケジュールに嫌気が差して五台(オデ)山の空き家で1年間一人で過ごしたことがある」
-今回なぜインタビューに応じてくれたのか?
「今でもアルバムをプロモーションするようなことは嫌いだ。以前と変わったことがあるとすれば、結婚をして3歳になる娘がいて妻がいるということだ。これからは普通の生活をするつもりで現実を認めなくてはと思った」
任宰範はラジオのパーソナリティーを突然休んだり、3rd、4thアルバムはただリリースだけして姿を消えてしまった。それでも『この夜が過ぎれば』『君のために』といった曲は多くの人に親しまれている。
-これまでの生活が普通だったと言うには無理があるのでは?
「音楽にインスピレーションされて一体自分が誰なのかも分からなくなっていた。ある日、突然、稼いで暮していくという意味を忘れてしまったのだ。人気を利用して楽をして暮すことはできたが、あえてそれを選ばなかった。同時にすべての宗教を経験した。ヘビーメタルのバンドからソロデビューしたことを裏切りだと思ったし、それが彷徨の理由でもあった。自分のために多くの人が苦労したが後悔はない」
任宰範は「私が宇宙人と会ったという記事が出たが、一度会ってみたい。聞いてみたいことがたくさんある」と笑った。
-ソロデビュー後、初の公演を控えているが。
「非常に緊張しているが、そうでないふりをしようと思う(笑)。正直言ってまだステージに立つ自信がない」
-ファンにメッセージを一言。
「本当に長い間待ってくれて感謝している。公演会場に来て怒りをぶつけてもらっても構わない。これまで不満だったことをすべて解決できる時間になればと思う」
任宰範のニューアルバムには誰にも似ていない彼独自のスタイルに満ちた11曲が収録されている。任宰範はバラードやボサノバ、ジャズなどの曲も歌っているが、ヘビーメタルの曲も4曲収録した。歌声も長い放浪を終えたかのように明るくなった。