ブラックテイストなサウンドを聴かせるボビー・キム

 音楽評論家のイム・ジンモ氏は「音楽とスポーツは黒人のもの」と大胆な定義をしたことがある。それだけブラックミュージックには真似することすら難しい何かがある。韓国でソウルやR&Bだといわれている音楽のほとんどがバイブレーションを強化したポップバラードに過ぎないのはそのためだ。

 しかし、6年ぶりに2枚目のソロアルバム『Beats Within My Soul』をリリースしたボビー・キム(31/本名:キム・ドギュン)の音楽はブラックテイストに溢れた名盤だ。

 ボビー・キムは1994年にヒップホップグループ「ドクター・レゲエ」でデビュー、98年にソロデビューアルバムをリリースした。その後はDrunken Tiger、ユンミレ、Leessang、Dynamic Duo、バブルシスターズといった数多くのヒップホップ、R&B系ミュージシャンのアルバムに参加してきた。

 「私が子どもだった頃、黒人ミュージシャンがビルボードを独占していました。ディスコ、R&B、レゲエといったブラックミュージックを聴きながら育ちました」

 ボビー・キムは1stアルバム以降「作曲をしてプロデュースするほうが自分に合っている」と言い続けてきたが、周辺からの強い勧めで再びアルバムを出すことになった。

 ボビー・キムは「単調なビートにラップを乗せることだけがヒップホップのすべてではないことを見せたい」と語った。

韓賢祐(ハン・ヒョヌ)記者 hwhan@chosun.com
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