米メディア、全米公開の『ブラザーフッド』を絶賛


 ワシントン・ポストは3日、米国で公開された姜帝圭(カン・ジェギュ)監督の『太極旗を翻して』(日本タイトル『ブラザーフッド』)がリアルな戦争シーンが与える迫力と同時に人間の内面を感動的に描き出した映画だと絶賛を惜しまなかった。

 同紙はこの日、週末の映画欄に「『太極旗を翻して』:兄弟と戦争の物語」というタイトルで2面にわたって同映画を紹介し、『プライベート・ライアン』と同等の迫力あるリアルな映像と内面的で感動的なテーマを扱っていると評した。

 同紙はまた、弟(ウォン・ビン扮す)を守るために危険な任務を自ら負うことになった兄(張東健(チャン・ドンゴン)扮す)がヒロイズムに陥り、残虐行為を続けて結局弟との葛藤が深まるというストーリーを説明しながら「戦争が持つ道徳的な曖昧さを強調したという点で『プライベート・ライアン』よりも『ディア・ハンター』を連想させる」と紹介した。

 また、『太極旗を翻して』が「共産主義の朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)と民主主義の韓国の間で行われた戦争の残酷なシーンをクローズアップしながらも、誇張や感傷的な愛国主義を避け、戦場で引き裂かれた兄弟の物語は韓国戦争そのものに対するメタファー」と評した。

 ニューヨーク・タイムズも兄弟愛と南北の特殊な状況を描いた『太極旗を翻して』のストーリーを紹介しながら、姜帝圭監督を「東アジアのスピルバーグ」と紹介した。

 同紙はまた、「この映画がたとえ米国内では実験映画専門の映画館で上映されていても、西洋人が普段では接しにくい他国の深い内情不安や矛盾を表現しており、まるで記録映画のようだ」と評した。

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