「何で自分たちだけこうなの?」
DUKEの二人が不満を爆発させた。
5thアルバム『Pornography』の全曲が放送不適格判定を受けたからだ。
DUKEの二人は今回のアルバム『Pornography』で、世間でタブー視されている性についての内容をストレートに表現したに過ぎない。
映画ではすでに性に関する素材を扱うことは日常茶飯事で、ラジオからは過激な内容の歌詞の曲が毎日のように流れているにも関わらず、なぜDUKEがアルバムで表現している多様性については認めないのか理解することができないという意味だ。
結局DUKEはアルバム中5曲の歌詞に修正を加えて何とか審議を通過した。
しかし、二人は非常に納得がいかない様子だ。音楽アルバムには必ず美しい曲だけを収録しろというのは単なる固定観念でしかない。
「自分たちがやりたい音楽をやっただけです。海外にはオリジナリテーに溢れるアーティストが多いのですが…」(キム・ソクミン)
「プロモーションビデオは一部のターゲットに向けて制作したものです。コマーシャル的なものを作るんだったら最初から初めからヌードにでもなってみせますよ」(キム・ジフン)
リードトラックの『Hunters』は遊び人の男が一人の女性と会って感じたことや出来事を描いた曲。この曲にはDUKEの性的な価値観がぎっしりと詰まっている。
『1988』は88年に18歳だった一人の男が梨泰院(イテウォン)である女性と同棲をしながら感じたことを描いたヒップホップバラード。
好きだと言う気持ちだけでは互いを守れなかった当時は別れるしかなかったが、青春時代の純粋な愛は美しかった。
キム・ソクミンはこの曲を自身の過去の経験に基づいて作曲した。若い女性が聴けば涙するだろうと言う。
『ナワバリ』は罵倒の数々が登場する曲だ。しかし、何故か痛快だ。慶尚(キョンサン)道と全羅(チョルラ)道のヤクザが言い争う場面を面白おかしく描いている。
「理由もなく人を傷つけるような行動をしたら、それはチンピラと変わりないでしょう」と普段は堂々と物を言えないような人間が匿名性のあるネット上では言いたい放題にやっている現実を皮肉った。
たとえアルバムが放送不適格判定の烙印を押されても後悔はない。アルバム発表前からDUKEは放送よりも公演を中心に活動すると決めていた。
型にはまったスタイルのコンサートではなく、何を披露するかに焦点を合わせた“ショー”を構想している。プロのダンサーやストリッパーを動員して完璧な練習を重ね、熱いステージにしてみせると意気込んでいる。