歌手引退後初の映画『時失里2km』に出演した任昌丁

 「上半身裸でランニングをしている人がいるじゃないですか。あの人たちの気持ちが今回の映画に出演してよく理解できました」

 任昌丁(イム・チャンジョン)が小白(ソベク)山、月岳(ウォラク)山などの山々を上半身裸で駆け巡った。

 任昌丁は「映画ではなければそんな体験はできなかったでしょう」と撮影での珍しい体験を振り返った。

 昨年、映画だけに専念すると歌手引退宣言をした任昌丁が13日から公開される映画『時失里2km』(シン・ジョンウォン監督、韓脈(ハンメク)映画制作)に出演した。

 今回は出演のみならず共同制作者としても映画に参加した。シン・ジョンウォン監督とはプロモーションビデオなどを通じて信頼を深めてきた仲。任昌丁の積極的な推薦で今回の映画の監督を務めることになった。

 ファンキーなホラー映画を目指した『時失里2km』で任昌丁は、カリスマに溢れたヤクザ「ヤンイ」を演じた。

 「ヤクザだからといって角刈りじゃないといけない理由はない」という任昌丁は、漫画『クレヨンしんちゃん』からその髪型のヒントを得たという。分け目のないこの独特な髪型を維持するため、3か月間一週間に一回ずつパーマをかけなければならなかった。強力なパーマ液のために髪の毛は完全に傷んでしまった。

 『時失里2km』は学園ホラー、ミステリー、精神錯乱といった今までのホラー映画のスタイルから脱することを目標に制作された。静かな地方にある時失(シシル)里で起こる2泊3日間のホラーストーリーを通じて恐怖と笑いを同時に描いた。

 「『フロム・ダスク・ティル・ドーン』などの映画を見れば、残酷なシーンでもウィットに満ちた笑いがあるじゃないですか。そんな映画を作りたかったです」

 2006年には自身が設立した「マンデーエンターテインメント」の初作品を発表する予定だという任昌丁は、歌手活動に対する未練はすっかりない様子だった。

 「歌手をやめてよかったと思います。アルバムを出す心配をする必要がないので生活が何百倍も楽になりました」

 それでも歌が恋しくなった時はどうするのかと聞くと任昌丁は「昨日もカラオケに行って死ぬほど歌ってきました。歌手引退を撤回するようなことはないのでご心配なく」と高らかに笑った。

スポーツ朝鮮/キム・ソラ記者 soda@sportschosun.com
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