キム・ヘス主演の映画 『顔のない美女』のキム・インシク監督

 『顔のない美女』のキム・インシク監督はかつてフランスに留学したことがあってか、独特なファッショスタイルと髪型で目を引いた。

 キム監督は先月28日に行われた試写会の後に開いた記者会見の間、終始笑顔が絶えなかった。

 キム・ヘスの過激な演技で話題を集めている『顔のない美女』が華麗な色感と超現実的な雰囲気の演出で好評を得ると、出演者と歓談するなど和気あいあいとした雰囲気を演出して今回の映画に対する自信をのぞかせた。以下はキム監督との一問一答。

-公開を控えての感想は?
 「非常に幸せな時間を過ごせた。すばらしい俳優と女優、そして制作陣と共に作業ができ、人生の多くを学んだ」

-今回の映画を企画するきかっけとなったものは何か?
 「映画『ロードムービー』を撮り終えて少し余裕ができた時にシナリオの依頼を受け、今回の映画を手がけることになった。旧・東洋(トンヤン)放送(TBC)で放送されたドラマを直接見ることはできなかったが、数年前からモチーフを考えて具体化させた」

-なぜタイトルを『顔のない美女』にしたのか?
 「TBCで放送された当時のタイトルをそのまま使ったが、『顔のない美女』は自我を喪失した自分に確信のないヒロインを象徴している。また男性主人公の幻覚の混じった視覚から見る姿でもある」

-撮影で難しかった点は?
 「露出シーンが難しかった。女優と常にコミュニケーションを取らなくてはならず、本当に上品なシーンを撮るためにアングルや照明などの付随的な要素に対しても多くの気を使わなければならなかった。幸い試写会での反応が良かったのでうれしかった」

-特別なエピソードはあったか?
 「過去の恋愛を回想するシーンを撮影した時は本当に苦労した。延坪(ヨンピョン)で撮影をしたが、マイナス20度の寒波に襲われて大変だった。頂上まで運んだ重い荷物が風で飛ばされるなどのアクシデントも相次いだ。短いシーンだったが苦労した記憶はいまだ鮮明に覚えている」

-主演のキム・ヘスとキム・テウについて評価するならば?
 「キム・ヘスという女優に惚れた。非常に知的で人間的にも魅力の尽きない人だ。彼女のプロ根性が非常に気に入った。キム・テウはマナーのあるジェントルマンだ。演技に対しては私が怒ることが多かったが、すべてを聞き入れて私の指示にも従ってくれたので結果的にすばらしい映画を完成させることができた」

-今回の映画で最も気に入っている部分は?
 「ソグォン(キム・テウ)の視覚を通して変化していくキム・ヘスの姿を髪型で表現したシーンが印象的だった」

-最後に観客へ一言。
 「ようやく一つの戦争を終えた感じだ。一本の映画を撮ると1年寿命が縮むという話しは本当のようだ(笑)。

皆さんがこの映画に対して多くの関心を寄せて応援してくれることを願う」

スポーツ朝鮮/シン・ナムス記者 delta@sportschosun.com
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