不良高校生たちの汗と笑いの青春物語『回し蹴り』

 三流チームに転落した万世(マンセ)高校テコンドー部。下校時に満員のバス車内で万世高校の番長ヨンゲクと乱闘になり、全員が病院送りになる。

 出場できる選手がいなくなったテコンドー部は解体の危機に瀕するが、ヨンゲク一味が退学の代わりにテコンドー部への加入を選ぶ。

 街で喧華を売るような不良テコンドー部員たちは、「全国大会優勝」という生まれて初めて真面目に巨大な目標に立ち向かう。

 23日に公開される映画『回し蹴り』(ナム・サングク監督、シネ2000制作)は、スポーツを通じて生き方が変わる熱血の青春物語をリアルに描いている。

 日本映画『シコふんじゃった。』や『ウォーターボーイズ』を連想させるスポ根映画だ。胴着もまともに着られなかったような連中が、テコンドーの“道”を歩む過程が愉快で溌剌としている。 

 カリスマ溢れるホン主将に変身したキム・ドンワンをはじめ、バレエタイツをはいた長い足を上品に振り回すバレリーナのチェ・ソクボン、永遠の控え選手チョ・ソンワンなどの演技も楽しめる。

 引っ張るだけ引っ張って結局はハッピーエンドで終わるという構図だが、その分かりきった結末を手に汗握りながら観るのがスポーツ映画の魅力だろう。

 『回し蹴り』は現実味のない言葉一色のネット小説を映画化したものやトレンドばかりを追う映画が十代向け映画を独占していることに反旗を翻している。

 男たちの本当の汗と努力がスクリーンを通じて感じられる映画も最近の十代にとっては新鮮に感じるだろう。

スポーツ朝鮮/キム・ソラ記者 soda@sportschosun.com
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