「リゴレット」国内公演に出演する世界的バリトン歌手 レオ・ヌッチ氏

 世界的なバリトン歌手、レオ・ヌッチ(Leo Nucci/62)氏が初めて韓国を訪問した。ヌッチ氏は自身の故郷でもあるイタリア・ボローニャのオペラ劇場が今月23~28日、世宗(セジョン)文化会館大劇場で公演するベルディのオペラ『リゴレット』のリゴレット役で出演する。ジルダ役でソプラノ歌手のチョ・スミも出演する。

 「本当に感動的な舞台になるでしょう。自慢ではありませんが、リゴレットを400回以上公演しています。世界の劇場でこれほどの公演を消化できるのは私しかいないと自負しています」

 20日、世宗文化会館の記者会見場でヌッチ氏は「イアーゴ(オテロ)とフィガロ(セビリアの理髪師) など、数多くの配役のうちでもリゴレットに一番愛着があります」と話した。「リゴレットの悲しみと喜びを自分のことのように感じようと努力し、この役を本当に愛しています」という。

 演出家のジュセフェ・ジュリアーノは「ヌッチ氏はリゴレットの感情表現に忠実で、内面まで表現する心と知性を持っている」と絶賛した。

 ヌッチ氏はイタリアのスポレートで1967年に『セビリアの理髪師』でデビュー、現在もスカラ座(ミラノ)、メトロポリタン歌劇場(ニューヨーク)など一流の舞台に立っている。チョ・スミとはカラヤンが指揮した『仮面舞踏会』をはじめ、ボローニャとウィーンの国立オペラ劇場などで共演している。

 今回、ジルダ役として韓国でオペラの舞台に初めて立つチョ・スミは、ニューアルバム『Be Happy』発売記念リサイタルによる過労で入院していたため、この日の記者会見には出席できなかった。

 チョ・スミのジルダの魅力についてヌッチ氏は「チョ・スミ氏はイタリア語が完璧だという点でローマ人」とし、「今回も完璧なパートナーになるだろう」と話した。

 今回の『リゴレット』ではヌッチ氏とチョ・スミ、高聖賢(コ・ソンヒョン/リゴレット役)とエリザベス・ノルベルク・シュルツ(ジルダ)のコンビが交代で出演する。ルチアーノ・アコッチェラ(Luciano Acocella)氏がソウル市交響楽団を指揮する。

キム・ヨンウン記者 proarte@chosun.com
<記事、写真、画像の無断転載を禁じます。 Copyright (c)Chosunonline.com>
関連ニュース