映画『ドマ 安重根』が光復節の南北同時公開を推進

 安重根(アン・ジュングン)義士の一代記を描いた映画『ドマ 安重根』(ソ・スウォンプロダクション制作)が、8月15日の光復節(日本の植民地支配から解放された日)に南北同時公開を目指している。

 同映画の制作者で監督の徐世原(ソ・セウォン)は今月18日から3泊4日間、金剛(クムガン)山で北側の政府当局者に会い、南北同時公開に対する肯定的な回答を得たと伝えられた。

 徐世原の関係者A氏は「一先ず7月に金剛山で北朝鮮(朝鮮民主主義人民共和国)の関係者を対象にした試写会を開いた後、平壌(ピョンヤン)での試写会も行うことで合意した。6月に金剛山と平壌で再び接触して具体的な日程などを協議する予定」と明らかにした。

 北朝鮮の当局者は徐世原が持参した『多黙 安重根』のデモフィルムを見た後「この映画は北朝鮮でも理解される作品だ。安重根義士が北でも尊敬される人物である上、台詞も韓国映画で頻繁に使われている罵倒語もなく素晴らしい」と称賛したという。

 韓国映画が北朝鮮で試写会を行って上映されるのは極めて異例で、今回のプロジェクトが実現すれば、南北の和解と同時に統一に向けた新たな一歩になると評価されている。

 さらに北朝鮮の当局者は「高句麗の時代に安市(アンシ)城の戦闘で唐の太宗の目を矢で射止めて退却させた梁萬春(ヤン・マンチュン)将軍の一代記を映画化する計画」という徐世原の話に北側は「野外セットを提供するので北朝鮮に来て撮影したらどうか」と提案するなど、映画交流は今後も順調に行われる見通しだ。

 劉五性(ユ・オソン)が主演を務める『ドマ 安重根』は、安重根義士が伊藤博文を狙撃した日の前後11日間を集中的に描いた制作費60億ウォンを投じた超大作だ。

 映画は安重根義士の抗日精神と家族愛を通じて愛国心を伝えるのはもちろん、人間的な苦悩とカトリックを信じた一人の男性としての面にも迫る。

 『ドマ 安重根』は1月5日にクランクインし、中国の哈爾浜や旅順などでロケを行い、現在90%の撮影が終了している。

『スポーツ朝鮮/キム・ホヨン記者 allstar@sportschosun.com 』

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