今年の夏、視聴者は映画館の大きなスクリーンで個性を思う存分発揮してきた俳優たちが小さなブラウン管の中で演技を繰り広げる姿を目にすることになるだろう。
まず、6月5日にスタートするSBSテレビの『パリの恋人たち』には、映画『犯罪の再構成』で印象的な詐欺師を演じた朴新陽(パク・シニャン)と『家門の栄光』『吹け春の風』などでずば抜けたコミカルキャラを演じたキム・ジョンウンが共演する。
『パリの恋人たち』で二人は身分の違いを乗り越えて恋に落ちる役を演じ驕B制作陣は「愛は夢で幻想だ。ある日あなたが夢のような恋愛の主人公になったら?」というキャッチコピーを掲げた。
朴新陽は数百億ウォンの財産を持つ財閥一家の息子として生まれるが、政略結婚と離婚を経験して恋愛に奥手なハン・ギジュを演じる。
キム・ジョンウンは父親の死で最低限の費用だけを持って6カ月の予定でパリへ語学留学に向かうカン・テヨンを演じる。二人はパリで運命的な出会いを果す。
朴新陽は98年にキム・ナムジュ、ハン・ジェソクと共演したSBSドラマ『私の心を奪ってみて』以来6年ぶりのドラマ出演になる。キム・ジョンウンは2001年に出演した『女人天下』以来、約3年ぶりとなる。二人とも多少のブランクはあったが、スクリーンを中心に活動を続けてきた。
17日にスタートしたSBSドラマ『張吉山』も映画『友達/チング』『チャンピオン』に主演した俳優の劉五性(ユ・オソン)をタイトルロールに迎えた。劉五性は最近行われた記者会見で「大河ドラマであるだけに映画から長い間離れなければならないのが非常に不安」と語った。
来月スタートするMBCドラマ『皇太子の初恋』には4年ぶりにドラマ復帰する車太鉉(チャ・テヒョン)が出演する。
専門家らはこうしたブラウン管からしばらく離れていた俳優たちのドラマ復帰について、相次ぐドラマ出演料の上昇、イメージチェンジなどの理由を挙げる。
某テレビ局の関係者は「最近、映画からドラマ復帰を果たしたトップ俳優の場合、1回の出演料が1200万~1500万ウォンに達する」と明らかにした。
車太鉉は「映画では興行に影響するため今までの大雑把で楽天的なイメージをそう簡単には変えることができなかったが、ドラマは新しいタイプのキャラクターにも挑戦できる」と語った。
しかし、余裕を持って制作される映画とは異なり、ドラマは常に徹夜は当たり前で体調を崩したりする可能性があるのが最大のネックになっている。
SBSドラマ制作局のソン・ホンジョプロデューサーは「映画は通常1年に1本しか撮らないため失敗した時のリスクが大きいが、ドラマは視聴率が多少悪くてもそれほど大きな打撃を受けない点が異なる。
ドラマに出演すればCM出演の機会も増えるという点も俳優たちには見逃せない理由でもある」