母と娘の二人劇『おやすみ、母さん』で共演する尹小晶・呉芝恵

 「呉芝恵(オ・ジヘ)はディクション(発音)が正確です。短所は語尾が下がること、それともう少し美人だったらもっと売れたでしょう」(尹小晶(ユン・ソジョン)談)

 「(不意を衝かれたように)それは自分のことでしょ?私を産んだのは誰なのよ!」(呉芝恵談)

 母と娘の二人劇『おやすみ、母さん』('night,Mother)に出演する尹小晶と呉芝恵の親子は互いのことを話し出したらいつも喧嘩だ。

 米国の作家、マーシャ・ノーマンのピューリッツァー賞受賞作で、沈載燦(シム・ジェチャン)が演出するこの演劇の6月4日の公開を控え、ソウル市・大学路(テハンノ)の東崇(トンスン)アートセンターで二人の主人公にインタビューした。親子が共演するのは91年の『タラジの饗宴』以来となる。

 「15年前に朴正子(パク・チョンジャ)さんとヨン・ユンギョンさんが演じる姿を見てものすごい衝撃を受けました。ずっと演じたいと思っていて40が過ぎるのをずっと待っていました」

 呉芝恵は母親にずっと一緒にやろうと言い続けてきた。しかし、孫淑(ソン・スク)、鄭?淳(チョン・ギョンスン)が共演した『おやすみ、母さん』を観て尹小晶が吐き出した言葉は「何を馬鹿げたことを言ってるの!私にあんな役をやれだなんて!」だった。

 病と不安に悩まされて「今晩自殺する」と言い出す娘とこれを止めようとする母親の葛藤を演じなければならないためだ。尹小晶は「娘が自殺するというのに、どこに冷たく突き放す母親がいるのか。シナリオを読みながら涙が出てきて文章が目に入ってこなかった」と語った。

 この作品に登場する親子と尹小晶・呉芝恵親子の実際の性格は正反対だ。映画『ワイキキ・ブラザーズ』でブレイクした呉芝恵はおしゃべりで、上品な女性を主に演じてきた尹小晶は堂々としていて寡黙だ。呉芝恵は「お母さん、どうやったら早く話せるようになるのか教えてくれる?」と言って母親を冷やかす。

 しかし尹小晶は「この子はいつも『それが演技だって言うの?後輩の養成もしてよ』なんて私を批判するけど、私の周りにこんな悪役ができる後輩がどこにいるの」と娘をなだめた。

 呉鉉京(オ・ヒョンギョン)、尹小晶、呉芝恵の3人は有名な演劇一家。3人は一人が公演する時に残りの二人が劇場へ来るのが最も恐ろしいと言う。

 痛烈な指摘をお構いなしにするからだ。呉芝恵は「『上手く演じてこそ新しいと言われるのだから母さんとはやめよう』とも言われたが、私たち親子にとって今回の公演はお互いを今まで以上に近づける一種のファミリービジネス」と語った。

 問い合わせ(02)762-0010。

朴敦圭(パク・トンギュ)記者 coeur@chosun.com
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