ブラウン管復帰する夫婦円満で幸せ絶頂のチェ・シラ

 「あら、本当に忙しいのね。世間がお休みの時はお客さんがもっと多いんですよ。私の会社じゃないのでそんなに来る事はできませんが…」

 1日午後、インタビューの待ち合わせをしたソウル市・江南(カンナム)区・清潭(チョンダム)洞にある「(株)アイ・ウエディング・ネットワークス」の事務所に3分ほど遅れて到着したチェ・シラは、自然に夫の自慢話をして挨拶の代わりにした。

 この会社は夫で歌手のキム・テウクが代表を務めるトータルウエディングのインターネットサービス会社。チェ・シラの言葉がまったく気にならないほど事務所内は20人の職員たちが慌ただしく動き回っていた。

 そんな中で黄色と白が目立つ洒落たジャケットを着たチェ・シラは、明るい笑顔を浮かべて春の訪れを感じさせるようだった。

 30代中盤のチェ・シラにとって2004年は重大な一年になりそうだ。結婚後に初めて年間を通してドラマ出演をするからだ。

 20日にスタートするKBS第2テレビの週末ドラマ『愛情の条件』で無実の濡れ衣を着せられて離婚させられ、第2の人生を切り拓いていくカン・グムパ役で半年を過ごした後は、休む暇もなく統一新羅時代を背景に半年間にわたって演技に集中しなければならない。

 10月頃に放映が予定されているKBS第1テレビの大河ドラマ『海神』で海上王「張保皐」のライバルである新羅貴族の夫人役を演じる。

 「実は今年2人目の子供を作ろうかと思っていたんです。ところが本当に魅力的な役のオファーが続いたので随分と悩みました。そのうちテウクさんから『どうせやるなら両方いっぺんにやってしまいなさい。今やらなければ後で後悔する』と言われて勇気を出しました」


 ブラウン管から姿を消していたこの約1年間、彼女は「毎日がとても熾烈だった」と話した。生活の中心を完全に生後31カ月の、チェニを育てるために合わせたからだ。子供の創造力を育てるために童話の本を一日に7冊読んだり、菓子やアイスクリームといった“おやつ”は「体に良くない」と言って一度も食べさせたことのない完璧ママだ。

 「子供には選択の余地がありません。母親が与える通りに食べるだけなんです。ちょっと面倒だからといって甘いだけのおやつを適当に買い与えることは無責任なことです。私はアイスクリームの代わりにイチゴやバナナを氷らせて食べさせたり、お菓子の代わりにおこげを揚げて食べさせています。風邪を引いても薬は飲ませません。ショウガやナツメ、キキョウの根を煎じて飲ませます」

 「義父母が『赤ん坊が本当に病気もせずに立派に育っている』と喜んでいる」と話した瞬間、チェ・シラは今回のインタビューで最高の笑顔を見せた。

 スンイン女子中学に在学中だった83年、某化粧品メーカーのCMでデビューしたチェ・シラも早いもので既に20年が経った。今はカメラの前に立つこと自体が自然なことだろうと思ったが、それはまったくの誤算だった。

 「知らないことをいいことに以前は何にも分からなくてもとにかく飛び込んで行ったんです。ところが月日が経って結婚をして子供も産んでみると、他人の人生を演じることが本当に恐ろしくてなりません。これからは心から演じる真実を見せる本当の女優にならなければと毎日自分に言い聞かせています」

 1時間余り続いた談笑の合間に“事業家”のキム・テウクが入り込んできた。186センチの長身に黒のシャツと皮のパンツをはいた彼の姿は、以前の男らしい“歌手”キム・テウクとはまた違った印象を受けた。

 キム・テウクは「チェニが苦労するのではと少し心配したが、シラが2本のドラマを無事に終えて素晴らしい結果を収めてほしい」とし、「チェニには私たちのような芸能人ではなく大学の教授になってもらいたい」と語った。

 キム・テウクの後ろにいたチェ・シラが、またご主人様の自慢話を始めた。

 「昨日が夫の会社の創立記念日だったので私も会食に参加したんです。そこでユーモアを交えながら職員たちを励ます夫の姿が本当に新鮮に感じました。家にいる時はただの腕白坊主みたいな人なのに…。

この会社がこの業界1位なんですって、ご存じでした?」

チェ・スンヒョン記者 vaidale@chosun.com
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