「慰安婦ヌード」李丞涓の謝罪訪問ルポ


 「本当に申し訳ありませんでした。私が全て責任を取ります…」

 「(慰安婦ヌードの)写真を全て燃やして処分しなさい…」

 タレントの李丞涓(イ・スンヨン)が17日午前、元慰安婦女性11人が暮らす京畿(キョンギ)道・広州(クァンジュ)の「ナヌム(分け合い)の家」を訪問し、「慰安婦ヌード波紋」と関連して土下座して謝罪したが、女性たちの反応は冷淡だった。

 白いシャツにコートをはおり、硬い表情で現れた李丞涓は「ナヌムの家」に到着するや、椅子が並べられた庭に向かい、その場にひざまずいた。

 女性たちが集まる中、イ・オクソンさん(78)が李丞涓に近づいて小さな声で言葉をかけると、李丞涓は涙を流して「おばあさん、本当に申し訳ありませんでした」と繰り返した。

 これを見守っていたカン・イルチュルさん(76)は「李丞涓さん、私たちの胸がどれほど痛いかわかりますか?私は夜も眠れません。親や子どもにも言えずにこらえてきたのに、李丞涓さんはそれをわかっていますか」と問い詰め、隣にいたキム・グンジャさん(78)も「血の涙を流したことをどこの誰がわかるものか」と李丞涓さんに向かって泣き叫んだ。

 また別の女性は「本人が金儲けをするのに、どうして私たちのことを利用したのか。私たちに一言でも相談したのか」と強くなじった。

 カンさんは用意しておいたメモを取り出し、「写真を全部処分しなさい。悔い改めなさい。正しい歴史を広めなさい。私たちに二度と衝撃を与えることをせず謝罪して悔い改めなさい。二度とこのようなことがないようにしなさい。李丞涓さんが反省するのを見てから許す」と読み上げた。

 李丞涓さんはこれに対し「本当に申し訳ありません」「私が全て責任を取ります」と繰り返したが、女性たちは「涙を流すだけの謝罪」は受け入れられないとの立場を示した。

 女性たちは撮影した写真とフィルムを目の前で焼却し、李丞涓さんと制作会社側が二度と制作しないと約束するまでは謝罪を受け入れないとの意向を伝えた。

 しかし李丞涓さんは「写真を渡せ」という女性たちの要求に「私が全て責任を取ります」と繰り返しただけで具体的な返答はしなかった。

 李丞涓さんは20分後に立ち上がり、女性たちに頭を下げて「ナヌムの家」を後にした。

 李丞涓さんが帰った後、カンさんは記者団に「これがなんの謝罪なのか。私たちをからかっているんだろう。私たちの目の前で写真を全て焼却し、会社代表と一緒に来て謝罪するべきだ。土下座すれば許されるのか」と声を荒げた。

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