シチュエーションコメディーで二枚目半に挑戦するオ・ジホ

 警察署の強力班(殺人、強盗などの捜査を担当する部署)を舞台にしたSBSテレビのシチュエーションコメディー『刑事』(金曜午後11時5分)に、飛び抜けてかっこいい刑事が一人登場する。

 オ・ジホ。今年で俳優歴6年目になる26歳の青年だ。「モデル出身ですか」と聞くと、不満そうな表情で「違います。最初から俳優志望でした」と力を込めて否定した。「何でですかね。みんな私がモデル出身だと思っているようです」

 オ・ジホは映画『美人(日本公開タイトル/寵愛)』で知られるようになった。

 テレビのシチュエーションコメディーは初挑戦だ。『刑事』での配役はプロボクサーを目指したものの、試合が始まると腹を下す妙なジンクスのせいで刑事になった男だ。

 本人は大まじめだが、端から見るとおかしなキャラクターという役どころ。コメディードラマの常連、朴相勉(パク・サンミョン)とユン・ダフンがこのドラマの牽引役なら、オ・ジホは後押ししている形だ。

 「同じ台詞でも先輩が言うと面白いのに、自分が言うとつまらない時があって難しいです。でも、まだ駆け出しですから」

 まれに正統派の美形俳優がその顔のせいで壁にぶつかる場合があるが、オ・ジホもそれに当てはまるようだ。

 「ソウル生まれで、青い壁紙のワンルームに一人暮らし。三食バターがたっぷり入った料理を食べているのでは」と言うと、「やれやれ、木浦(モクポ)で生まれ育って、両親と暮らしています。それに辛くて味の濃い料理が好きですよ」と答えた。

 オ・ジホは98年、陸軍兵長として除隊した。俳優を目指してオーディションを受け続けたが、毎回落ちていた。そんな時、あるカメラ監督が「モデルから始めたら」とアドバイスしてくれた。

 CMモデルで成功し、初出演した映画『美人』は興業、批評の両面で惨敗した。

 オ・ジホは「あの映画を撮影してから、『自分は本当にこの職業に向いているのか』と悩み、1年半ほど何もしないで家にいました」と話した。

 気持ちを切り替えて再び挑戦した映画『銀粧刀』も振るわなかった。だが、オ・ジホは「仕方ないです」と楽観的に笑った。

 来年の目標は何だろうか。

 「もちろんいい演技をすることです。『刑事』では『他の人がやると面白くないけど、オ・ジホがやると笑える』と言われたいですね。子どもの頃はバスケットボールの選手か国語の先生になりたかったけど、今では演技以外に意欲が湧くものはありません。

時々『俳優になってなかったら今ごろ何をしていただろう』と一人で考えるほどですから」

金スヘ記者 goodluck@chosun.com
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