消化機能の低下した患者や高齢者がご飯の代わりにお粥を食べていた時代は終わった。今はお粥は不規則な食生活やストレスで食欲不振に陥った会社員や、ダイエット中の女性に人気のメニューとなった。
最近では種類も豊富になりさまざまな味が楽しめる。ソウルで人気のお粥の専門店を紹介する。
▲アワビが丸ごと入ったお粥「へチョン粥店」
季節の海産物や天然の刺身、多彩なアワビ料理でグルメの間でも人気のソウル・梨泰院(イテウォン)の刺身専門店「へチョン」が、これまでのノウハウを生かしてオープンさせた粥専門店。
ソウル・漢南(ハンナム)洞の順天郷(スンチョンヒャン)大学病院正門のすぐ隣に位置し、腕に点滴をつけた患者の姿もかなり見かける。
ここの自慢は内臓まで丸ごと入ったアワビ粥。注文するとその場で水槽の中から新鮮なアワビを取りだして料理してくれる。
内臓が入るため、お粥はうっすらと緑色をしているが、アワビのエキスは内臓に含まれているため、u本物の」アワビ粥は本来こういう色をしているという。
この他、5種類の海草を入れた海草粥は風味豊かでこくがあり、一度食べるとやみつきになる。
電話(02)790-2944/アワビ粥 1万5000ウォン、天然マツタケ粥 1万5000ウォン、海鮮粥 8000ウォン、海草粥 5000ウォン、カボチャ粥 5000ウォン、野菜粥 5000ウォン
▲冬の楽しみ、ぜんざいが絶品「ソウルで2番目に美味い店」
最近、グルメの脚光を浴びている三清(サムチョン)洞の通りにある小さな伝統茶屋。人気の粥専門店をさしおいてこの店を紹介する理由は、冬の味・ぜんざいが絶品なため。
最高、最大、元祖などなど「一流病」にかかった現代人を責めるかのように「うちは2番」と堂々と主張する心意気がさわやかだ。古く庶民的な家具や店内の雰囲気が心を和ませるこの店は、30年の伝統を持つ。
この店の魅力は何と言っても甘~いぜんざいだ。小豆の他にゆでた栗、銀杏なども入っている。ぜんざいの中に入っている柔らかい餅を口に運ぶと、ほんのりとシナモンの香りがする。
当帰、芍薬、甘草などの薬用植物を煎じた双和湯(サンファタン)なども有名だ。
電話(02)734-5302/ぜんざい 4500ウォン、双和湯 3000ウォン、生姜茶、水正果(スジョングァ)、シッケ 各3000ウォン。
▲玄米餅米粥が会社員に人気「粥郷(チュクヒャン)」
乙支路(ウルチロ)の白(ペク)病院の向かいにある粥専門店。総合病院の元栄養士で、山が好きでエベレストに登頂した女性登山家が店の主人だ。元栄養士のアイデアが生かされたメニューが目を引く。
患者はもちろん、さまざまなストレスに悩む会社員のために開発された玄米餅米粥がこの店の人気メニュー。有機栽培の玄米餅米と豆、粟を一緒に煮ており、胃潰瘍、十二指腸潰瘍、胃腸の病気に効果がある。漢方医のアドバイスを受けて開発したという。
ほとんど味付けしていないが、食べているうちに味わいが出てくる。素材そのものの味を引き出すのがこの店の特徴だ。
電話(02)2265-1058/玄米餅米粥 6500ウォン、小豆粥 6000ウォン、野菜粥 5000ウォン、緑豆粥 6000ウォン、アワビ粥 8000ウォン、1万2000ウォン(特製)。
朝鮮日報/李ウンスク(Cookand編集長) 写真提供=Cookand