年末公演スタート…観客魅了した「趙容弼マジック」

 “歌謡界の帝王”趙容弼(チョー・ヨンピル)のマジックが再び始まった。

 今年5回目を迎える芸術の殿堂・オペラ劇場でのコンサート初日の6日、約2300席を埋めた観客は、2時間45分にわたる趙容弼の熱唱と、変化に富んだ舞台演出に魅了された。

 趙容弼はこの日、「リトル趙容弼」ことユ・ミンジェ(五輪(オリュン)小5年)君をステージに招いた。ユ君はミュージカル『明成皇后』に国王の世継ぎ役として出演した実績を持つ。

 この日のステージはユ君の歌う『赤とんぼ』で幕を開け、趙容弼はこの曲の2番から登場した。

 第1部は人生を天気に見立てたミュージカル仕立て。

 霧や突風、吹雪、夕立が丘のように作られたステージを覆った。趙容弼は『夢』、『君が好き』、『おかっぱ頭』などのヒット曲や『太陽の目』、『花よ』などの新曲を熱唱し、4600の瞳を釘付けにした。

 この日は国内の歌謡界では初めて導入された超大型投影機(PIGI)が観客を圧倒した。今年9月にオペラ『アイーダ』で国内初登場したこの装置は、劇場全体を都心の森や波の中のように演出し、幻想的な雰囲気を醸し出した。

 趙容弼は「オーバー・ザ・レインボー」と題したコンサートにふさわしく、色鮮やかな照明や舞台装置を動員し、完璧な“一人ミュージカル”を完成させた。

 第2部は虹模様のセットがステージの奥から前方にせり出して幕を開けた。

 ここでようやく趙容弼は観客に語りかけた。趙容弼が客席に近づくと、ファンはステージの方に殺到し、趙容弼が笑顔を見せるだけで歓声が上がった。

 「リトル趙容弼」は2部の最後に再び登場した。同じ衣装にサングラス姿の「2人の趙容弼」が『旅に出ましょう』を合唱すると、客席の歓声が劇場を揺るがした。

 アンコールでは超大型投影機が映し出す「趙容弼」の文字が劇場を覆った。アンコールを含めて31曲を歌いきった趙容弼は、虹のセットに乗ってステージを後にした。

韓賢祐(ハン・ヒョンウ)記者 hwhan@chosun.com
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