弦楽四重奏にこだわりを持つ「カルテット21」

 「ベートーベンの弦楽四重奏には人間が感じることができるすべての感情の片鱗が込められています」

 弦楽四重奏団「カルテット21」のリーダー金玄美(キム・ヒョンミ/バイオリン/キョンウォン大教授)は、「弦楽四重奏団にとって避けることのできないベートーベンの弦楽四重奏17曲を演奏しながら、今になって偉大な作曲家の内面を省察するようになった」と語った。

 金玄美、チャン・ヘラ(バイオリン/キョンウォン大講師)、朴京沃(パク・キョンオク/チェロ/漢陽(ハニャン)大教授)、韋賛周(ウィ・チャンジュ/ビオラ/漢陽大教授)の四人が参加するカルテット21が、15日午後7時30分からヨンサンアートホールでベートーベンの「弦楽四重奏」第9番、10番、11番の3曲を演奏する。

 2000年4月にベートーベンの弦楽四重奏の全曲演奏を開始してから3年目にしてのフィナーレ公演だ。ベートーベンとアルヴォ・ペルトの作品を一緒に演奏する音楽会として始まり、ベートーベンの前後期の四重奏を経て、今回は中期の四重奏を演奏する。

 「ベートーベンの弦楽四重奏は彼の作曲世界で非常に重要なジャンルです。ベートーベンが作曲したウィーンで成長したアルバン・ベルク四重奏団と音楽的に交感しながら、ベートーベンに接近していきました」

 朴棊?は「ベートーベンが聴覚を完全に失った状態で作曲した後期の弦楽四重奏は、ソナタなどの従来のスタイルを超越して、曲の長さも長く、内容も難解になる」とし、「その中には人間的な苦悩と新しい世界への憧憬など、あらゆる感情が渦巻いている」と語った。

 カルテット21は1991年に創立された。米マネス音楽院と東国(トングク)大学を卒業した金玄美、ドイツ・ヴュルツブルクのハノーバー音楽院とオーストリアのウィーン音大を卒業した韋賛周、ドイツ・デトモルト音楽院を経てニューヨーク州立大の大学院を卒業した朴京沃が同じ時期に帰国して集まった。

 第2バイオリン奏者のみが数回入れ替わり、残りは創立時のメンバーそのままだ。ガルネリ四重奏の表現を借りて「弦楽四重奏は結婚生活のように難しい」としながら「一つのテーマを共有するという使命感だけで12年間続けてきた」と金玄美は語った。

 問い合わせ(02)541-6234。

金龍雲(キム・ヨンウン)記者
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