国内初の「フードギャラリー」をオープンさせたチョ・ウンジョン氏

 これからは料理もギャラリーに展示される。

 今月1日、ソウル市・方背(パンベ)洞にオープンした「フードギャラリー」は、模型ではない実際の料理を展示する国内初の料理展示場だ。

 自費を投じてギャラリーを作ったのは韓国第一世代のフードコーディネーター、チョ・ウンジョン氏。聞き慣れないフードギャラリーをオープンしたのは、格別の思いがあったからだ。

 「80年代の初めに日本でフードコーディネートを学びました。生涯を料理人として送った老人が最後の料理展を開いているのを偶然にテレビで目にしました。茶碗蒸しが得意という料理人の展示場には、総理大臣が訪れるほどでした。帰国後もずっと、韓国の素晴らしい料理人たちのためのフードギャラリーをいつか作ろうと意気込んでいました」

 「料理も芸術」と信じて料理と器の相性、食卓の美しさを追求してきたフードコーディネーターのチョ・ウンジョン氏にとってのギャラリーは、テーブルセッティングの真髄を見せる空間でもある。

 5日まで開催される『デザートと器』展は、その出発点となる展示だ。ローズマリーを入れて炒めたマメ、ニンジンとダイコン、ジャガイモで作ったチョングァ(果物やショウガ、レンコン、高麗人参などを蜂蜜や砂糖水で煮詰めた菓子)、梅酒で作った酒餅など、健康食の概念を持ったデザートが、それぞれに合ったさまざまな器に盛られてお目見えする。

 今月中旬には料理人、李ハヨン氏のキムチを展示する予定だ。知名度はそれほど高くないが、白菜作りからキムチを漬けるまでの過程を長年の歳月をかけて研究してきた李氏のキムチを世間に披露する初の舞台だ。

 「有名、無名を問わず、自分の料理に対する確固たる信念と才能を持った料理人を発掘して紹介することもフードギャラリーの役割」と語るチョ氏は「1年ほど熱心に続ければ、噂が広まらないでしょうか?」と明るく笑った。

 料理展は5日まで、テーブルセッティング展は15日まで開催。問い合わせ(02)3477-7417 。

金潤徳(キム・ユンドク)記者
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