SBSの週末ドラマ『完全な愛』のセリフが話題になっている。
このドラマは結婚10年目の夫婦の別れをテーマにしている。貧しいトッポッキ(餅を薄く切って野菜などと共に辛い味噌で炒めた軽食)屋の長女ヨンエ(金喜愛(キム・ヒエ)扮す)と、裕福な家の末息子シウ(車仁杓(チャ・インピョ)扮す)が深く愛し合い結婚するが、ヨンエが不治の病に侵され死別するという単純なストーリーだ。
ドラマが始まる前、脚本家の金秀賢(キム・スヒョン)さんは「ドラマを観た人がこの夫婦を見て『これくらいなら完全な愛といえるだろう』と頷けるような作品に仕上げたい」と話していた。
そして金さんはその覚悟通り、いつも以上に強烈な台詞を次々披露している。愛を飾るようなおおげさな形容詞ひとつなく、生活の匂いの染みた言葉だけで紡がれているセリフだ。話題の名ゼリフを幾つか挙げてみた。
▲「姉貴と義姉さんの通っているフィットネスクラブ。お前もそういう所にかっこよく通えるようにしてやるのが俺の昔からの夢でもあり願いでもあったんだ。俺にとっては南北統一よりもそれがもっと大きな念願だったんだよ。堂々と自信を持って行けよ。お前のそんな姿が見たいから」
(結婚10年目にマイホームを買ったシウが自分の家族にないがしろにされてきた妻に、フィットネスクラブの会員権をプレゼントしながら)
▲「私は私の結婚と選択、完成品にしてみせる」
(ヨンエが『今からでも離婚しなさい』とまくしたてる小姑に)
▲「こんな言葉聞いたことない?悲しい歌を歌うと人生も悲しくなるってさ。子守唄ほかのにしたら?」
(シウ、ヨンエが「お母さんが島の陰に牡蠣を採りに行くと赤ん坊は一人取り残され…」と小さく子守唄を歌いながら息子を寝かせる姿を見て)
▲「俺はお前にがっかりしたよ。どうして俺をほっといて旅行になんか行こうとするんだよ。それはお前にとって俺が大したもんじゃない方向に少しずつ変わってるって証拠だろ。それがむかつくんだよ」
(精密検診をひかえたヨンエが『同窓生たちと一緒に温泉に言ってくる』と嘘をつくと、シウが突然怒りだして)
▲「昔、お父さんとお母さんが付き合ってた時にね、お父さんが私に冬のリンゴみたいだって言ったの。さっぱりしてて爽快で、香り高くて甘酸っぱいって」
(ヨンエ、不治の病だという診断を受けた後、子供たちと夕食を取りながら)
▲「抱き締めるだけだよ。お前の匂いを嗅げればいいんだ。ああ、いい匂いだな」
(シウ、ヨンエが不治の病という診断を受けた事実を知らないまま、寝室でヨンエを抱きしめながら)
▲「(お前は俺にとって)誰よりも女だよ。
俺にとっては唯一の女だ」(夫の女友達のために腹を立てたヨンエをシウが慰めながら)