新作『刑事』を手がける大物プロデューサー宋昌儀氏

 人気シチュエーション・コメディー『男3人女3人』、『三人の友達』、『恋人たち』を手がけた宋昌儀(ソン・チャンイ/50)プロデューサーが、再び新しい笑いを視聴者に届ける。

 来月31日からSBSテレビで放送される新シチュエーション・コメディー『刑事』(金曜、午後9時50分から)がそれだ。宋昌儀スタイルのシチュエーション・コメディーの常連、ユン・ダフンと朴相勉(パク・サンミョン)が再び共演する。

 「シチュエーション・コメディーは家族を背景にしたものが多いのですが、私は主に若い男女の話しを描いてきました。ところが、それも何度もやっているうちに飽きてしまいましてね。刑事は特殊な職業なので、面白く描くことができそうです。もちろん『刑事班長』を想像しちゃいけませんよ」

 『刑事』はシチュエーション・コメディーの典型的な公式に忠実だ。はっきりとした性格のキャラクターをドラマとコメディーを織り交ぜて適度に描き出す。

 ユン・ダフンはヤクザ気質で、口先だけで何も実行しない大言壮語な男。一方の朴相勉は犯人の涙に弱い定見のない性格だ。二人とも33歳で同い年の警長(日本の警部補に当たる)。

 ここに元チンピラで刑事班長の座にまで上り詰めるキャラクターとして、中堅俳優の李大根(イ・デグン)が加わる。これらの主演俳優だけでも十分に話題性のあるキャスティングだ。

 「李大根さんは定年退職を2年後に控えた強力班(殺人、強盗などの捜査を担当する部署)の班長役です。周囲のみんなから、この設定が面白いと言われます。シチュエーション・コメディーは俳優固有のイメージを活用できるので、『ピョンガンセ』時代のイメージも今回の『刑事』で確認することができるでしょう。『三人の友達』の時から共にやってきたダフン、相勉に対する期待も大きいですね」

 『刑事』には3人のメイン作家と4人の素材作家(アイディア作家)が参加する。通常は一人の作家が作品を完成させるドラマとは違い、シチュエーション・コメディーは集団による創作品だ。テレビ局のドラマ局ではない、芸能局でシチュエーション・コメディーを管轄しているという理由もある。

 宋プロデューサーは「作家が原稿を書く一日を除いては、一週間の間中、毎日集まって会議をする」と語った。

 「アイディアを出して、情報交換をして、笑わせる台詞の研究をして…。名作家と言われる人でもシチュエーション・コメディーのシナリオに関してはそうではない場合が多いんです。俳優も同じですね。最高の演技をするからといってシチュエーション・コメディーの演技も上手という訳ではありません。独特のニュアンスや脈絡を表現することができる人が必要なのです」

 77年にMBCの7期で入社した宋プロデューサーは『土曜日、土曜日は楽しい』、『日曜日、日曜日の夜に』、『特種テレビ芸能』など、80~90年代の視聴者らの記憶に残る芸能、バラエティ番組で自身の演出歴を築いてきた。

 李徳華(イ・ドクファ)が司会を務めた『土曜日、土曜日は楽しい』、チュ・ビョンジンが司会を務めた『日曜日、日曜日の夜に』、ソテジワアイドゥルをデビューさせた『特種テレビ芸能』などが自ら挙げる代表作。宋プロデューサーは2000年6月に独立し、「ジョイTV」の代表取締役に就任した。


 「肩書きは代表取締役ですが、私の仕事はやっぱり演出なんです。

視聴者が『刑事』を通じて“共感のある笑い”を感じてくれたら、最高にやりがいを感じられるでしょう」

魚秀雄(オ・スウン)記者
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