「王子の乱」、「牛の群れの訪朝」、「自殺の悲劇」など、現代(ヒョンデ)グループの激動の歴史を扱ったドラマが制作される。
MBCは来年初め、月火ドラマ『大長今』の後続として『家臣』(仮題)を制作する。『家臣』は李明博(イ・ミョンバク)、李益治(イ・イクチ)、金潤圭(キム・ユンギュ)氏など、現代グループ出身の経営者らの人生を深く掘り下げる。
『龍の涙』、『野人時代』などの大ヒット作を手がけた李煥慶(イ・ファンギョン)氏がシナリオを書き、『寒渓嶺(ハンゲリョン)』、『死ぬほど愛してる』の蘇元永(ソ・ウォンヨン)氏が演出を務める。全50回、反応次第では全100回までの放送が予定されている超大型のプロジェクトだ。
『家臣』は韓国経済の発展において切り離すことのできない存在である現代グループの鄭(チョン)氏一家と創業者の故鄭周永(チョン・ジュヨン)会長の信任を得て成長した経営者らの人生を通じて、韓国の現代史に再びスポットライトを当てる。
98年に南北経済協力の突破口を開いた故鄭周永名誉会長の「牛の群れの訪朝」、鄭夢憲(チョン・モンホン)会長の悲劇的な自殺、経営権を巡った葛藤を起こした二世たちの「王子の乱」、昨年に大統領選挙出馬を宣言して政治的試練を経験した鄭夢準(チョン・モンジュン)蜉リサッカー協会会長のエピソードが、ドラマの中心人物である“家臣”たちの目を通して生々しく描かれる。
90年代初めに放送された『野望の歳月』が、李明博ソウル市長のストーリーを扱って話題を集めたが、現代グループの壮大な歴史を扱ったドラマは『家臣』が初めて。
李明博、李益治、金潤圭氏は、栄辱を繰り返えした現代グループの歴史上、欠かせない象徴的な人物たちだ。
故鄭夢憲会長の遺書に登場する「ウィンクしないでください」の主人公である金潤圭現代牙山(アサン)社長を通じて現代グループが力を注いだ対北朝鮮事業の話を展開し、李明博ソウル市長を通じた「サラリーマン神話」、日本から帰国することのできない李益治元現代証券会長を通じて悲劇的な韓国の政治史にスポットライトを当てる。
MBCドラマ局の某幹部は「現代グループは韓国の経済開発を導いた主導勢力であったが、歴史や政治によって犠牲となった側面が多い。そんな波乱万丈な歴史をリアリティー一杯に描きたい。実存人物の話だからといって私生活に照準を合わせるのではなく、韓国の現代史としての話を描きたいと思う」と説明した。