白頭大幹(ペクドゥデガン:北の白頭山から南の智異(チリ)山まで、韓半島の背骨をなしている山脈)から小白(ソベク)山脈に続く中、俗離(ソンリ)山の前にもう一つの秘境が隠されている。
忠清(チュンチョン)北道・槐山(グェサン)郡と慶尚(キョンサン)北道の聞慶(ムンギョン)市の境界を成す大耶(デヤ)山(930メートル)は、鬱葱とした松林の群落や立ち並ぶ奇岩怪石が、まるで一枚の絵画のような情景を展開している。
大耶山のふもとには、龍墜(ヨンチュ)渓谷や聞慶セジェなど見どころが多く、晩夏のバカンス先としてお勧めしたい。
その中でも絶景に挙げられる龍墜(ヨンチュ)渓谷は、幅が広くて傾斜がゆるやか。いわゆる垂直に流れる一般的な滝とは違い、すべり台のように曲がりくねながら穏やかに流れる。
大耶山から始まる渓谷は、民泊村前まで床が一つの岩盤(花崗岩)で成っている。そのため、水が土に吸収されず、渓谷にはいつも水の量が豊富だ。
大耶山のハイライトは、二匹の龍が昇天したという伝説が残された龍墜瀑布。
清水が岩盤を滑り落ちる龍墜渓谷は、大河ドラマ『太祖王建(ワンゴン)』で、道宣(ドソン)禅師が王建に高麗建国を予言するシーンを撮影した場所であり、神秘的な雰囲気が漂っている。
龍墜瀑布を過ぎて20分ほど登れば、月影(ウォルヨン)台というもう一つの名所が現れる。
渓谷の真中に3~4人が座れる岩があり、月が昇れば澄んだ水の上に月がはっきり映って見える、仙界のような場所だ。
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『スポーツ朝鮮/金スングン』