仙人の憩いの場所「東海・武陵渓谷」



 江原(カンウォン)道・東海(トンへ)市・三和(サムファ)洞にある武陵(ムルン)渓谷が避暑の白眉に揚げられる理由は3つある。

 秀麗な景観や岩壁だらけの渓谷、澄んだ水が溶け合った秘境がその1つ。老人でも簡単に登れる穏やかな山道や炎天を覆い隠す涼しげな森など、登りやすさが2番目の理由。最後に、澄み切った水流が豊かであるのがその理由だ。


 頭陀(ドゥタ/1353メートル)山や青玉(チョンオク/1403メートル)山が作り上げた武陵渓谷は、入り口のチケット売り場から龍湫(ヨンチュ)瀑布までの延べ4キロメートルの区間を指す。

 数百人が座れる武陵盤石の上には、金時習(キム・シスプ/朝鮮時代の高名な文人)を始め、多くの詩人らが渓谷の秘境を詠った詩が刻み込まれている。


 三和寺から龍湫瀑布までの2.5キロメートルの区間は、格好の森林浴コース。谷間から吹いてくる涼しい風が汗を冷やしてくれる。

 人々は武陵渓谷に入ると、まるで仙界に足を踏み入れたような気分になるという。屏風のように広がる奇岩絶壁や渓谷の絶景に見惚れ、俗世を思い浮かべる余裕もない。

 下山の途中、壮麗な滝の音に麻痺していた耳が普通に戻る頃、ふとこんな思いが過ぎるかも知れない。渓谷で過ごした3時間が、実際は30年だったのではないかと。

問い合わせ:武陵溪谷管理事務所(033)534-8222

スポーツ朝鮮/金スングン記者
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