チャン・ソヒ「これからは『ウンギョ』と呼んでください」

 激しい「アリヨン」がおかっぱ頭の女子高生「ウンギョ」になって帰ってきた。自分に敵対的な社会に対する抗議に満ちたウンギョのまなざしが『人魚娘』のアリヨンと重なる。

 23日からスタートしたMBCテレビの週末ドラマ『回転木馬』(チョ・ソヘ脚本、ハン・ヒ演出)に対する視聴者の関心は、ウンギョ役を演じるチャン・ソヒに集まっている。自分を捨てた父親に対する激しい憤怒の演技が記憶に新しいためだ。

 「アリヨンにとって復讐だけが生きる目標だったなら、ウンギョには『必ず成功する』という人生の青写真があります。俗物のように思えるかもしれませんが、10回転んでも10回起きあがるウンギョは精神的により健康だと言っていいでしょう」

 チャン・ソヒはまた「ウンギョはアリヨンのように、憎らしいほど全てにおいて完璧ではなく、もう少し人間的な一面を持っているという点で、より現実的だと思う」と付け加えた。

 ドラマのタイトル「回転木馬」のように、ウンギョ、チンギョ姉妹の人生は、母の自殺と父の死後、上がったり下がったりしながらくるくると回転する。自分の運命と絶えず戦う『風と共に去りぬ』のスカーレット・オハラのイメージを、姉ウンギョに見出すことができるのではないか。

 妹チンギョ(ス・エ扮す)が夢と幻を追う感性的な性格なのに比べ、ウンギョは破産した初恋の相手を容赦なく捨てるなど極めて現実的だ。

 チンギョは姉に好意を抱いていたロック歌手のソンピョ(李ドンウク)を好きになり、ウンギョは社長の息子、ウソプ(金ナムジン)と付き合うようになる。恋と裏切り、姉と妹の葛藤が回転木馬の上で目まぐるしく展開する。

 「自分の成功のためには何でもやるウンギョは“非道なこと”もやります。でも私たちの年代の女性は結婚に対して現実的です。私は、女性ならウンギョに共感すると思います」

 チャン・ソヒはしかし、実際の自分は「ウンギョより不器用で、お金より愛を選ぶチンギョに近い」と主張した。

 『回転木馬』は『母よ姉よ』の李観熙(イ・グァンヒ)プロダクションが3年ぶりに制作を手がけた。『初恋』『若者の日向』などで視聴者をテレビに釘付けにした作家、チョ・ソヘが脚本を書いた。

 古色蒼然とした古典的なメロドラマが陳腐になる可能性があるのではと思うが、「最近のトレンディードラマとは一線を画す吸引力がある」と制作陣は自信を見せる。

 チャン・ソヒには今回のドラマが2度目の主役。当然、1作目に比べて負担は大きい。

 「一度上りつめると、下りたくないと思うのが人の心なので、主役を務めた後に助演を演じるのは嫌ですが、常に心の準備はしています」とうち明けた。

 これからは「ウンギョ」と呼ばれる自信があるかと質問すると、「腹をくくって始めるつもりです」と満面の笑みを浮かべた。

魚秀雄(オ・スウン)記者
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