公演開始から3年目を迎え、20万人の観客動員数を記録中のロングラン演劇『白雪姫を愛した小人』を演出した朴スンゴル氏が、再び童話のようなミュージカルを手掛ける。
フランスの作家、ジャン・ジオノの小説を原作にした『木を植えた人』(29日~9月21日/清潭(チョンダム)洞/ユ・シアター)だ。原作の小説はフレデリック・パックがアニメ化して87年にアカデミー賞短編映画アニメーション賞を受賞した。しかし、この小説をミュージカル化したという話は今までに聞いたことがない。
朴氏は「ミュージカルにも演劇の魅力を融合できるということを示すには、最適な原作だと思った」と語った。
『木を植えた人』のストーリーは極めて単純だ。人々の破壊的な森林伐採で不毛の地と化した土埃舞うフランスの荒地。一人の老人が何かを祈るかのように毎日ドングリの木を荒れ地に植える。作家は老人の行動が気になり、2回の世界大戦の間、幾度もその老人を訪ねた。そしてある日、驚くべきことが起こる…。
一人の小さな行動がもたらす驚くべき結果を見せるこの作品は“環境”を考えさせる。そのため環境運動連合がユ・シアターと公演を共催し、山林組合、緑の宝くじも後援する。しかし朴氏は「意識的に訴えようと思った作品ではない」と語った。
「節制されたイメージと演劇的記号で観客の想像力を刺激する舞台です。環境キャンペーンではなく、より本質的なこと、どう生きることが幸せなのかについて問う作品として受け入れて頂ければと思います」。問い合わせ(02)3444-0651。