『極道の妻2』の公開控えた申恩慶

 大きなハサミを分離して両手に持ち、相手を木の葉のごとく倒していた“極道の妻”が2年ぶりに帰ってきた。

 2001年の秋夕(チュソク/旧盆)に公開され、全国で530万の観客を動員したこのヒット作は、『極道の妻2-帰って来た伝説』(9月5日公開)でもう1度、突風を狙っている。

 ヒロインはお馴染みの申恩慶(シン・ウンギョン/30)。背中にびっしり刻み込まれた龍の刺青が印象的だった彼女は、韓国映画で女親分のキャラクターをこなせる数少ない女優だ。

 『極道の妻2-帰って来た伝説』の公開を控えて会った申恩慶は、結婚(9月22日)への期待で始終、笑みを隠せなかった。隣には“予備新郎”の金ジョンス(38)プレーヤーエンターテインメント代表が並んで座った。

 2人はまるで鏡を見ているかのように、互いに幸せ一杯の表情をしている。その表情を語るに、幸せという言葉では物足りなさを感じるほどだった。申恩慶は「結婚が間近に迫っているけど、今は映画の公開に全力を注いでいる」と言った。

 「後半作業中の映画を3分の1ほど見たんですが、『アクションをアップグレードする』とした制作発表会での約束を守れたようで、安心しています」

 『極道の妻2-帰って来た伝説』は頭を怪我して記憶を失ってしまったウンジン(申恩慶扮す)が中華レストランの従業員として働きながら、記憶を取り戻していくというストーリー。



 ウンジンは感電や催眠術、ベビの汁まで食べながら必死で記憶を取り戻そうとする。演出は『家門の栄光』のチョン・フンスン監督。

 申恩慶は「前作のコミックアクションはそのまま維持して、新しい家族愛をさらに加えた」と説明した。性の役割が入れ替わったことから巻き起こる可笑しなハプニングという点では前作と同じだが、ストーリーはまったく異なる。

 中国のトップスター、チャン・ツィイーがラストシーンにカメオ出演することでも話題を呼んだ。 

 しかし、『極道の妻2-帰って来た伝説』は申恩慶に大きな試練も与えた。今年4月、撮影中に折れた木の棒が目にあたり、失明の危機にまで瀕したのだ。

 左目の視力は現在-6(右は1.5)。コンタクトレンズを着用している。申恩慶は「片方の視力がほとんどない状態で撮影を強行したんですが、それが記憶を失ったウンジンの感情の表現にかえってプラスになった」と話す。

 ここで、金代表が話に割り込んだ。

 「恩慶はもっと辛かったでしょうが、本当に悪夢のようでした。目は俳優にとって命じゃないですか…」言葉に辛かった思いが滲み出る。



 金代表は一生を共にする人が、負傷した体で危ないアクション映画を撮影するのに、どうすることもできない状態だったため、気苦労が多かったという。

 『極道の妻2-帰って来た伝説』を制作したヒョンジンシネマの李スンヨル代表の紹介で今年1月に初めて会い、4月から付き合い始めた2人は、マネージメント会社の代表と所属芸能人の関係でもあるためだ。

 『極道の妻2-帰って来た伝説』に対する申恩慶の期待は観客200万人。素朴な願いだ。子供の時からタレント生活をはじめ、今年で演技生活18年目を迎える彼女にとって、一番幸せだった瞬間はいつだっただろか。

 「現実ではもちろん、今で、俳優としては今も捜し求めている過程ですね。その行き止まりまで行って見てこそ、答えが出るんじゃないでしょうか」。

朴敦圭(パク・ドンギュ)記者
<記事、写真、画像の無断転載を禁じます。 Copyright (c)Chosunonline.com>
関連ニュース