“金剛(クムガン)Rの華”と呼ばれる世尊(セゾン)峰は、御仏の名を受けている。天下の絶勝を誇る峰がずらりと立ち並ぶ金剛山の中でも随一だからだ。
金剛連峰を一望でき、外金剛の中心に位置する世尊峰(海抜1160メートル)は、金剛山の真の姿が見られる最高の展望台として挙げられる。
8月から一般に公開される世尊峰は、天恵の自然がそのまま保存されている場所。大地が断ち切られたかのような岸壁など難コースが多いため、1981年に登山路を造成しても一般の接近が難しく、金剛山観光が開始された1998年11月以後からは登山路を閉鎖したためだ。
世尊峰の登山コースは、動石(ドンソク)洞~世尊峰~九龍(クリョン)瀑布へと続く15キロ余で、完走には8時間以上かかる。さらに山行中には個別行動許されず、一旦出発すれば登山路に沿って完走せねばならないという負担がある。
しかし、色鮮やかな森の変化や澄みきった渓谷、壮大な瀑布、直壁に設置された傾斜70~80度のスリリングネ梯子なヌが登山の妙味を高めてくれる。