新人役者に対して、誰かと似ているという評価は薬にもなるが毒にもなる。認知度を一気に高めるには強力な薬だが、時にはそれが底なし沼のように新人を飲み込むこともあるからだ。
「全智賢(チョン・ジヒョン)よりも全智賢に似ている」19歳の朴ハンビョルが、13日にスタートするSBSテレビの新しい水木ドラマ『窈窕淑女』(李ヒミョン脚本、韓支壱(ハン・ジョンファン)演出)でブラウン管デビューする。
「私にとっては大先輩ですし、全智賢さんの方がずっと綺麗でしょう。似ているという話は褒め言葉に聞こえます。もちろんいつまでもその言葉を聞くことはできませんが」
子供のような声が印象的なこの新人女優は、まだ頬がほんのりと赤い。金喜善(キム・ヒソン)、コ・ス、ソン・チャンミンなどのスターが総出演する今回のドラマで、朴ハンビョルはコ・スに片思いをする金喜善の後輩スチュワーデス、チェ・スヨンを演じる。
ドラマの舞台になる金浦(キムポ)空港で会った朴ハンビョルは、金喜善とのエピソードを話してくれた。
「仲の良い芸能人が参加するインターネットのコミュニティで初めて会いました。私、金喜善さんのハンドルネームを知っていたんですよ。でも、大スターなので相手にしてくれないと思ったのですが、あれこれと本当に親切にしてくれました。そ黷ゥらは金喜善さんと会うと、ついおしゃべりになってしまいます」
金喜善は8歳年上の「お姉さん」にあたるが、朴ハンビョルは冗談と愛嬌の意味を込めて「お母さん」と呼ぶという。
インターネット世代でない人は、今月1日に公開された『女子高怪談 三番目の物語:狐階段』の主人公ソヒ役で朴ハンビョルを初めて目にしたかも知れないが、実は10~20代のインターネット世代の間では、朴ハンビョルは『オルチャン』として早くから有名だった。他の世代にはこの暗号のような隠語は「ルックスが最も整っている」という意味。
仙和(ソンファ)芸術高校と安養(アニャン)芸術高校時代から朴ハンビョルの美貌はインターネット上で同年代から支持され、公式ファンクラブのホームページ名も「大韓民国最高の美人」(cafe.daum.net/QKRGKSQUF)。
自身の長所や短所を堂々と表現することを好む最近の世代の姿を19歳の朴ハンビョルにも見ることができる。一重の目にならないように整形手術を受けたという話や、少し食べただけでも太る体質だからダイエットをしていて辛いといった話からも、気恥ずかしさはまったく感じられない。
自分の“信者”たちから「大韓民国最高の美人」と言われるこの新世代の女優は「とにかく顔の頬肉さえ落ちてくれれば、これ以上の願いはない」という言葉で、一般人に更なるプレッシャー(?)を与えた。