最近、公開前の映画がホームページ合戦を繰り広げ、映画の内容を伝えるホームページが見違えるように変化を遂げている。
公開数カ月前から事前にホームページをオープンさせて視線を集めるのは基本だ。接続者がコンテンツをクリックして情報を得るだけではなく、直接参加する双方向的なものが多い。
また、映画の内容に関するゲームを追加するなど、映画の説明以外のコンテンツもますます増えている。アクセス数や反応で興行成績が占えるほどに、映画のホームページの影響力も大きくなっている。
今年6月初めにオープンした『4人用の食卓』のホームページ(www.4table.com)には、接続者が他人に話すには躊躇してしまうような本音を打ち明けることのできる「独白ボックス」がある。
このボックスを自分のパソコンにダウンロードすれば、クリックする度に20種類の慰めの言葉を聞くことができる。霊に苦しむ全智賢(チョン・ジヒョン)の独白が重要なキーポイントとなる映画の内容に着眼したものだ。
『鏡の中に』(www.intothemirror.co.kr)は、鏡をめぐって起きるホラー映画に相応しく、冷たい銀色の割れたガラスの破片が舞う初期画面が異彩を放っており、ガラスの破片をクリックすると鏡の秘密が分かる仕組みになっている。
ごみの不法投棄屋を扱ったコメディー『吹け春の風』(www.bombaram.co.kr)は、アバターとアニメで構成され、背景画面が時間とその日の天気によって変化する。8月末にオープンする『英語完全正服』のホームページは、英会話教室のように初期画面に「○○クラス」、「△△クラス」などのアイコンを置く予定だ。
こうしたホームページ競争が激化する中で、製作費も急上昇した。2~3年前に500万~1000万ウォンだった製作費は、最近では2500万ウォン前後に跳ね上がった。ある製作会社の関係者は「3500万ウォンのホームページも登場した」と言う。
『酔画仙』のホームページ(www.chihwaseon.com)は、昨年のカンヌ国際広告祭で銀獅子賞を受賞して世界の注目を集めた。
このようにホームページ作りに熱心なのは、映画の事前広報においてホームページの影響力が大きくなったということを裏付ける。
『猟奇的な彼女』、『同い年の家庭教師』、『薔花、紅蓮』などはインターネット・ホームページが相当部分の役割を果したヒット作品だという分析もある。
映画制作会社のサイダスのクォン・ジョンインチーム長は「公開の2週間前から映画に対する世論の60~70%はホームページが作り上げると分析している」とした。
しかし、映画のホームページが興行にどの程度寄与するかは未知数で、これを多彩に飾ろうとする見せかけが深刻な状態だという、異なる見方もある。ミョンフィルムの沈裁明(シム・ジェミョン)代表は「デザイナーたちが欲張りすぎて過熱状態になっている」と言い切った。
ポストビジュアルの李ジョンウォン代表は「ホームページが素晴らしいからといって、必ずしも映画が成功するわけではない」とし、「勝負はやはり、映画の品質で分かれるもので、ホームページは映画にはない10%程度の隙を埋める役割を果すだけ」と話した。