「風穴-冷泉」現象を、学者らは次の2通りに説明している。1つは地殻の動きにより土の殻が捩れて割れ目ができ、その隙間に積もった冬の雪が夏まで溶けず、風と水に触れ冷たい空気を作り出すというもの。もう1つは剥き出しの岩の間を通り抜ける風が瞬時に断熱膨張し、急速に冷却されるためという解釈だ。
その他の風穴、冷泉は次の通り。
▲慶尚(キョンサン)南道・密陽(ミリャン)・オルムゴル=真夏にも氷が発見される場所で、天然記念物(第224号)に指定されている。岩山の岩の隙間に凍っていた氷が冷風を作り出す。暑い外部の空気が上昇すれば、冷たい風がその場に流入する対流現象により発生する。
▲京畿(キョンギ)道・漣川(ヨンチョン)郡の風穴=漣川・才人(チェイン)瀑布に行く道中の東幕(トンマク)渓谷の中流にある。全長16メートル、高さ2.2メートルの天然洞窟には、夏にも氷が溶けないくらい冷たい空気が流れ、冬は暖かい湯気が涌き出る。
▲慶尚(キョンサン)北道・義城(ウBソンjの氷穴=春山(チュンサン)面・氷渓(ビンゲ)渓谷に位置。朝鮮時代の哲宗(チョルジョン/1831~1863)代まで「氷山(ビンサン)面」と呼ばれていたほど、氷穴や風穴で有名だ。
氷山のふもとの岩の隙間に幅2メートル、長さ4メートル程度の洞穴があり、立春から冷たい空気が流れ始め、夏至頃には氷の柱ができ、立秋には氷が溶け始める。
▲忠清(チュンチョン)南道・保寧(ポリョン)の冷風浴場=その名からも分るように、保寧廃坑の冷たい自然風を利用し、涼むことができる。地下数百メートルの炭鉱坑道に沿って、地中の深い場所から冷たい風が外部の方に噴出される。真夏も12度の涼しい風が吹く。