「Cool」はダンスグループとしては珍しく、デビュー10年目を迎えた今もアルバムをリリースする度にヒットを生み出す。昨年1年間に国内のアーティストで最も多くのアルバムを売ったグループも「Cool」だった。
「Cool」は最近リリースした8thアルバムのタイトルトラック『結婚をするなら』が各チャートの上位を独占し、相変わらずの人気ぶりを見せた。1994年に4人編成でデビューした「Cool」は、2ndアルバムから現在のメンバーである金成洙(キム・ソンス/35)、李在勳(イ・ジェフン/29)、Yuri(27)の混成グループとして定着し、安定したヒットを続けている。
『悲しくなる前に』、『ルシファーの言い訳』、『海辺の女』、『解釈男女』、『Jumpo Mambo』といった“ダンスミュージックの名曲”を連発した「Cool」の最大の魅力は、何と言っても覚えやすく楽しいメロディーにある。さびのメロディーが分かりやすく、適度な高さの音程に、テクニックも少なく、思いきり歌える親しみやすい曲が「Cool」の特徴といえる。
ニューアルバムの『結婚をするなら』もやはり、ダンスミュージックのヒットメーカー、ユン・イルサンの作曲で、「結婚してよ目をぎゅっと閉じて/僕の命を君のために/すべて投げ出すから」というさびの部分が、歌い始めて1分もしないうちに登場し、終始この部分が繰り返されて聴き手を惹きつける。
「Cool」のまた違った魅力は、安っぽいプログラミングサウンドの代わりに生楽器をふんだんに取り入れて曲全体のクオリティを高めている点にある。ミディアムテンポの曲『One Summer Drive』も、ラテンテイストに溢れたパーカッションやギター、キーボードが絶妙にマッチして、涼しげなビーチサウンドを完成させている。
ダンスミュージックとミディアムテンポのバラードのみを得意とする彼らのスタイルも、長年にわたってファンを魅了している秘訣の一つだ。
今回のアルバムで李在勳はアルバム全体のプロデュースを手がけ、『2 become 1』の作曲をした。Yuriは『馬鹿ね』をソロで歌った。この他、『臆病者』の2バージョンをはじめ、全18曲が収録された。