「昼でも夜でも11時の時間帯を逃すな」
ケーブルテレビや衛星テレビらが、午前11時と午後11時頃の視聴者を確保するため、先を争って主力の番組を編制するなど、熱く競り合っている。
KBS、MBC、SBSの地上波テレビが強力なパワーを誇っているが、1日2回のこの時間帯だけはケーブルテレビや衛星テレビの視聴率が地上波を上回るためだ。
地上波放送の「ゴールデンアワー」は午前8~10時と午後8~10時の2回。この時間をピークに、引き潮のように視聴者が去っていく。地上波が一息つく午前と午後の11時はケーブルテレビと衛星テレビでは一日の「書き入れ時」だ。
衛星放送「スカイライフ」のチャンネル企画チームのトン・ジヨン(31)課長は、「チャンネルごとに野心作を集中的に編成し、11時の時間帯を不動のものにするため、熾烈な競争を繰り広げている」とした。
午前11時の主な視聴者は主婦。ケーブルテレビや衛星テレビは、地上波テレビ3社のドラマを再放送するチャンネルが強腰だ。これに挑戦状を叩きつけたのがファッション専門の東亜(ドンア)テレビや食べ物専門のフードチャンネル。
東亜テレビは今年4月から人気シットコム(ホームコメディ)「フレンズ」の最新シリーズを午前11時から30分間放送している。
東亜テレビ企画編成局の金ドヒョン(28)プ鴻Oラムディレクター(PD)、「まだ“女”でありたい20~30代の女性が主なターゲット」とした。これに対しフードチャンネルは、14日から8月1日までの半月間「子供のおやつ特集」を放送し、“母親の子供への愛情”に訴える戦略を駆使している。
夜11時帯の強者は映画チャンネルと音楽チャンネル。会社帰りの親や予備校帰りの10代がチャンネル選択権をめぐって競争する時間だ。
OCN、キャッチオン、ホームCGVなど映画専門チャンネルは、地上波放送のスポーツニュースが終わる夜10時から本格的に映画を放送している。
夜12時、映画チャンネルが火をつけた視聴率市場に、今度は音楽専門チャンネルのm.netが加わる。同チャンネルは14日から、夜12時~1時まで芸能情報番組「生放送m.netワイド芸能情報」を放送している。PDだけでも6人が取り組む野心作だ。