映画『清風明月』で朝鮮一の剣客を演じたチョ・ジェヒョン

 2002年5月にクランクイン、12月にクランクアップ。そして公開までに7カ月間待った。

 「制作費だけで85億ウォンが投じられました。スケールが大きい作品なだけに、長期にわたって懸命にやる必要がありました」

 仁祖反正(光海君を追い出して仁祖が王位に就いた政変)を背景に、二人の男の熱い友情が時代に踏みにじられる悲劇を描いた映画『清風明月』の主演を務めるチョ・ジェヒョン。

 映画『悪い男』をはじめ、SBSテレビの『ピアノ』、MBCテレビの『雪だるま』では存在感溢れる演技でファンを魅了したチョ・ジェヒョンが久々にスクリーンに姿を現した。

 「焦りはなかったか?何事も思い通りにはいかないでしょう。作品に自信があったので、心配することはありませんでした」


 天下一の剣客「ギュヨプ」は仁祖反正の際に部下たちの命を救うため、師匠と友人の「ジファン」(崔民秀(チェ・ミンス)扮す)の首に刀を突き付ける。そして5年後、刺客となって戻って来た友人に再び刀を向ける。

 2002年5月18日、東海の河趙台(ハジョデ)海水浴場で『清風明月』に登場する兵士たちの訓練シーンを初めて撮影した。早朝5時、東海の日の出と共に始まった撮影の間、チョ・ジェヒョンは強風に震えなければならなかった。そして撮影がピークに達した時には、猛暑と戦わなければならなかった。

 「重い鎧を着て刀を振り回すことを想像して見てください。何回もNGが出ると、鎧に卵を落としたら目玉焼きができるのではないかと思ったほどです」

 撮影の終盤には吹雪にまで遭った約1年の歳月。チョ・ジェヒョンが使った刀だけで50本以上。大きな怪我はなかったが、一時は全身が痣だらけになった。

 「終わってみると、すべてが良い経験だったと思います。共に悪戦苦闘したスタッフたちとは、すっかり意気投合しました」というチョ・ジェヒョン。あとは観客の評価を待つのみとなった。

 強烈な眼差しだが、静かな語り口からは力が漲っていた。「いつも余裕に溢れ、決して焦らない。かなりの自信感がなければこういったことは不可能」という金イソク監督の評価を改めて実感した。公開は16日。

スポーツ朝鮮/チョン・サンヒ記者
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