この夏は韓国ホラー映画のラッシュ!

 韓国のホラー映画が続々と登場している。ここ数年、韓国のホラー映画は1~2本に過ぎなかったが、今年は発表されただけでも5本に達しており、背筋を凍らせる機会がはるかに増えた。

 その先陣を切ったのは、今月13日に公開された『薔花、紅蓮』。

 『クワイエットファミリー』の金知雲(キム・ジウン)監督の作品である『薔花、紅蓮』は、ヨム・ジョンア、イム・スジョン、ムン・グニョンら登場人物の想像と幻影を急反転させ、美しい映像と音楽で公開から1週間も経たないうちに100万人を動員、韓国ホラー映画の水準を押し上げた。

 2番手は8月15日に公開予定の『狐階段』(ユン・ジェヨン監督)。『女子高怪談』の3作目で、ホラー映画唯一のシリーズ作品だ。

 願いを叶えてくれるという伝説の狐階段で起こる女子高生たちの恐怖体験を描いた映画で、ソン・ジヒョ、朴ハンビョル、チョ・アンら新人を主演に抜擢し、新しい風を吹き込んだ。

 9月に入ると、不気味さはいっそうと増す。『四人用の食卓』、『鏡の中に』、『アカシア』が立て続けに公開されるからだ。

 全智賢(チョン・ジヒョン)と朴新陽(パク・シニャン)の両トップスターをキャスティングした『四人用の食卓』は、結婚を控えた平凡な男、朴新陽が幽霊を見るようになり、霊能者の全智賢と知り合ってから、さらに大きな混乱と恐怖に巻き込まれるというミステリー映画。

 ホラー映画『悪夢』に主演した劉智泰(ユ・ジテ)の主演第2作『鏡の中に』は、連続殺人事件が素材。鏡を見ていた女性が急に消える予告編は、今から映画館街を震撼させている。

 『女子高怪談』の朴キヨン監督の『アカシア』は、養子になった6歳の子供がアカシアの木と話を交わすなど異常な行動を見せ、枯れたアカシアの木が花を咲かせるなど、家庭を巻き込んで起る心理ホラーだ。

 毎年1~2本程度だったホラー映画が今年になって大幅に増えたのは、制作費と深い関係がある。特に数百億ウォンを投じたハリウッド映画が立て続けに公開される状況で、韓国的情緒に訴える戦略は、観客確保にも有効なためだ。

 今年のホラー映画の大きな特徴は、家族関係を通じた恐怖だ。また、無惨なシーンが何の予告もなく飛び出すような伝統のスタイルから脱し、しっかりとしたストーリー構成と人気スターを前面に打ち出し、作品性とヒットを同時に狙っている。

スポーツ朝鮮/李ユヒョン記者
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