「ドラムの音が聞こえないくらい熱狂的な声援を送ってくれた韓国のファンの皆さんにまたお会いできて嬉しいです」
二度目の来韓公演を行なう日本のフュージョンジャズグループ「T-SQUARE」のドラマー則竹裕之はこう語った。
カシオペアと並び、世界レベルで日本のフュージョンジャズ界を二分している「T-SQUARE」が22日午後4時と8時から、ソウル市内の芸術の殿堂コンサートホールで来韓公演を行なう。
今年で結成25周年目の「T-SQUARE」は、これまでに何度かメンバーチェンジがあったが、昨年、80年代の全盛期を支えたメンバーの安藤まさひろ(ギター)、伊東たけし(サックス)、和泉宏隆(ピアノ)、則竹裕之(ドラム)、須藤満(ベース)が再び集結し、28枚目のアルバム『Spirits』をリリースした。
『Exciting Peace』というベストアルバムのタイトルは、彼らの音楽世界を最もよく説明している。甘いバラードからスピード感あふれるロックナンバーに至るまで、これまでに多くの番組やCMで使われ、一度聴けば「あ!この曲」とすぐに分かる曲でいっぱいだ。
「T-SQUARE」を一躍、世界的な人気バンドにした曲は、日本のF1グランプリのテーマソングに使われた『Truth』。果して彼らは実際にもスピード狂なのだろうか?19日、ソウルリッツカールトンホテルで会った彼らは「車と言っても、ゴーカートでしかレースはしたことはない」と一同大爆笑した。
「T-SQUARE」は日本のフュージョンジャズが世界的レベルにある理由を「全国数千カ所のライブハウスで競い合っているアマチュアバンドが多いから」と説明した。
「T-SQUARE」の音楽的ルーツは、リーダーの安藤が尊敬するリー・リトナー、ベーシスト須藤のヒーローであるマーカス・ミラーといった米国のクロスオーバーミュージシャンたち。彼らは「87年に全米ツアーを行なった時、少年時代の偶像が活動した舞台に立ったという興奮で震えた」と当時の感動を語った。
グループの広報的役割を務める伊東は、ファンがどんな時に「T-SQUARE」の音楽を聴けばよいか聞くと「いつでも」と答えた後、「でも運転中に『Truth』を聴いて、思わずアクセルを踏みすぎないように」とジョークも忘れなかった。問い合わせ(02)515-7941。