タレントに変身する軍隊帰りのコメディアン ソ・ギョンソク

 「ドラマって思ったよりも本当に面白いものですね。放送日までチェックして見ました。ヤン・ドングンが出演した『勝手にしやがれ』を見た時は、泣いたり騒いだり大変でした。それで付けられたあだ名が“おばさん”でした」

 軍隊は人を変える。コメディアンのソ・ギョンソク(31)の場合、2年あまりの軍隊生活が、彼を日曜の午後となればテレビの前でドラマの再放送に釘付けになる「ドラマファン」に変えた。

 除隊後には直接出演するまでに至った。30日にスタートするMBCテレビのドラマ『白鳥の湖』(金ジンスク脚本、呉賢昌(オ・ヒョンチャン)演出)は、ソ・ギョンソクがデビュー10年目にして初めて出演する連続ドラマだ。

 「日曜日の午後は、軍人たちにとって本当にゴールデンタイムのような時間です。その時間ともなれば、どこにも行かずに内務班(兵営内で兵士たちが内務生活をする組織の単位またはその部屋)でテレビだけを見ていたほどです。兵長になってチャンネルの選択権を得ると、後輩たちが何と言おうとドラマだけを見ていました」

 ソ・ギョンソクが演じるチェ・ファンジェは、水産業を営む成金の息子で、30歳を過ぎても父親と暮らす「ファザコン」だ。しかしソ・ギョンソクは「キャラクターは日に日に変化する」としながら、「ファンジェは見た目は戴けないが、知れば知るほど人間味のある人物」と強調した。

 「軍隊で太った体もすぐに痩せてみせます。24時間やっているジムに通い始めました。夜中の3時に撮影が終わっても、ランニングマシーンで走ってから家に帰るつもりです」

 実はソ・ギョンソクがドラマに出演するのは今回が初めてではない。わずか3シーン、しかもそのうちの2シーンは写真の中だったが、『ベスト劇場』に登場したことがある。昨年、兵営生活を描いた4部作のドラマ『五分五分』にも出演した。

 しかし、本格的なドラマにキャスティングされたのは今回が初めてだ。ソ・ギョンソクは、今回のドラマのために軍隊生活の間、心待ちにしていた海外旅行も延期するほどに燃えている。

 「ギャグが一瞬で笑わせることに重点を置いているとするなら、ドラマは水が流れるように自然な演技が必要だという点で、だいぶ異なるようです。もちろん私の本業がコメディアンなのは変わりないですが、今回のドラマ出演を、新ジャンルに対する新たな挑戦として見ていただければと思います。

秋からは新しく始まる芸能番組でお会いしたいと思います」

李自妍(イ・ジャヨン)記者
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