出会いをテーマにしたテレビ番組が溢れている。男女の出会いをゲーム感覚で放送する番組は、何のアイディアもなく、芸能人だけに頼ったバラエティ番組の典型だ。また、青少年に誤った価値観を抱かせるという批判も受けている。
現在、こうした番組の代表格は、KBS第2テレビの『自由宣言・土曜大作戦』の「バラの戦争」コーナーと、MBCテレビの『カン・ホドンの天生縁分』。「バラの戦争」は番組の1コーナーながら放映時間が1時間を超える。MBCは新番組『カササギが鳴けば』で、地方のお年寄りまで動員する。
「バラの戦争」は男性芸能人と一般女性とのコンパ形式だが、女性出演者のすべては芸能人志望者だ。金ビヌ、イム・ソンオンが、このコーナーを通じて芸能界入りした。『天生縁分』は、男女芸能人の出会いを扱った番組だ。
これらの番組は「スターのドラマのような恋愛」、「スターの真面目な恋人探し」などとと、もっともらしい企画意図を掲げているが、芸能人が指名されようと苛立つ姿をわざわざ見せる“極めて単純なスタイル”である。
指名されなかった人は酷い扱いを受け、カップルになった男女は、まるで今すぐにでも結婚をするかのように演出する。
MBCの『カササギが鳴けば』は、以前放送されたSBSの『良い世の中作り』とMBCの『友情の舞台』を足して割ったような番組だ。ある地方の村を選び、故郷を離れた子供を舞台に登場させ、親と再会させる。
ここでお年寄りの「合コン」コーナーがある。カメラに不慣れなお年寄りたちが「理想のタイプ」を説明し、バラの花を渡す時はぎこちなくて見るに耐えない。
地上波放送局が「カップリング」番組で成功すると、ケーブルテレビも後に続いた。音楽チャンネルMTVはヒップホップシンガーが女性を口説く過程をトークと隠しカメラの映像などを織りまぜて放送している。
ゲームチャンネルのオンゲームネットは出演者4人がゲーム対決を通じて女性出演者を奪い合う番組をスタートさせた。
経済正義実践市民連合・メディアウォッチの金テヒョン部長は「芸能人が不真面目に相手を選ぶ態度は愛情を軽んじる風潮を招く。その上、おとなしい女性が主に選ばれているのは、女性に対する偏見を助長するおそれがある」と指摘した。