復活を遂げたジャーマンメタルの勇「HELLOWEEN」

 メロディック・スピードメタルの代表格、ドイツのバンド「Helloween」が、最近10thアルバム『Rabbit Don‘t Come Easy』をリリースした。

 アルバムタイトルは、ローランド・グラポウ(ギター)とウリ・カッシュ(ドラム)がバンドを脱退し、新たに加入したドラマーのマーク・クロスが病気になってアルバムのレコーディングが遅れると、リーダーのマイケル・ヴァイカート(41)が「マジシャンの帽子から兎は簡単に出てこない」と言ったことから付けられた。

 リーダーのヴァイキー(ヴァイカートの愛称)と新ギタリストのサシャ・ゲルストナー(26)がアルバムのプロモーションのために来韓した。29日、彼らにインタビューした。ヴァイキーは来韓直前に日本の大阪でファンがプレゼントしたという小さな兎の人形を胸に付けていた。

 ヴァイキーは「メンバーチェンジがあってアルバムのリリースが遅れました。二人のメンバーが脱退したのでとても憂鬱でした。毎晩、眠れない程だったんですよ。ところがサシャが加入してからは、バンドの雰囲気がとても良くなりました」と語った。

 サシャは「メンバーになる前はHELLOWEENのファンではなかった」と意外なことを語った。続けて彼は「メンバーがそれぞれ異なる音楽性を持っているし、独裁者もいない。自分の主観どおりの音楽ができて満足だ」と語った。

 サシャはニューアルバムで『Open Your Eyes』をはじめ、3曲を作曲した。

 ヴァイキーに2001年の初来韓公演について尋ねてみた。「韓国のファンの熱気は本当に凄かったです。ところが会場(貞(チョン)洞イベントホール)は、今までにやった場所の中で最悪でした。サウンドも悪すぎました。恐らくドイツの企画会社のミスだったのでしょう。次回はもう少し良い会場でファンの皆さんと会いたいです」

 HELLOWEENはパワー溢れるツインギターにこだわり続けている。その理由を問うとヴァイキーは「それは、なぜ髪の毛を伸ばしているのかという質問と変わらない」と首を傾げた。「ツインギターは音楽の領域を大きく広げてくれます。リードギターだけよりも舞台のバランスがとれ、オーディエンスも喜んでくれます」

 彼らの音楽は非常に激しい高速ギターとドラムを基本にしているが、メロディーは非常に多彩だ。「私は常にフランク・シナトラやトム・ジョーンズがヘビーメタルをやったらどうなるかを考えて音楽を作っています。メロディー豊かな曲をメタルで作るのが私たちの音楽です」。

 ヴァイキーの言葉にサシャは「ただシャウトしまくるのがヘビーメタルと思っているバンドがいるが、私はそうは思わない」と語った。

 HELLOWEENは今年の9月からスタートするワールドツアーで、韓国をはじめとするアジアツアーを計画している。ヴァイキーは「SARS(重症急性呼吸器症候群)さえ完全になくなれば、今年の年末にソウルで再び公演をしたい」と語った。

韓賢祐(ハン・ヒョンウ)記者
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