W杯記念コンサートで共演するチョ・スミとユン・ドヒョン

 チョ・スミ(41)とユン・ドヒョン(31)。昨年行われたサッカー・ワールドカップ(W杯)韓日大会の、ピッチの外でのW杯スターだ。

 チョ・スミはW杯広報大使として『チャンピオンズ』を歌ってW杯を宣伝した。ユン・ドヒョンは自身のバンド「ユン・ドヒョンバンド」と共に『オー!必勝コリア』、『アリラン』を歌い、W杯期間中に全国で国民的応援歌として愛された。

 クラシックとロック。互いにジャンルは違っても、歌と演奏でW杯を国民的フェスティバルにした二人のスターが、27日午後、ソウル市・新沙(シンサ)洞の島山(トサン)公園で1年前のW杯を振り返った。

 二人は31日に行われる「W杯1周年記念コンサート」(午後7時30分、ソウルW杯スタジアム)の舞台に共に上がる。

 ポッペラ(Popera)歌手のアレッサンドロ・サフィーナとイム・ヒョンジュ、崔善龍(チェ・ソンヨン)が指揮するソウル市交響楽団が共演するこの公演は、東京で行われるサッカーの韓日代表戦を大型スクリーンで中継しながら進められる「サッカーコンサート」だ。

 公演は試合の前半が終わった直後から幕を開ける。イム・ヒョンジュが歌う『愛国歌』(韓国国歌)に始まり、『アヴェ・マリア』(カッチーニ)などが披露された後、ユン・ドヒョンバンドによる30分間の公演、約1時間のチョ・スミの舞台へとつながる。

 「今からわくわくしています。去年の今頃は韓国人の本当のパワーを全世界にアピールしました。スポーツに対する情熱はもちろん、韓国人がいかに強く、文化的に成熟しているかを全世界に伝えることがきでて最高でした。 その1年後に再び同じ雰囲気を味わえる機会が訪れて嬉しいです」(チョ・スミ)

 「去年は良かったですよね。あの時を思い出します。天気も良くて…。一つの歌が人々の心を一つにする力があるということを今更ながら実感しました。W杯はユン・ドヒョンバンドにとってもチャンスになりました。『オー!必勝コリア』が全国民の歌になったからです」(ユン・ドヒョン)


 チョ・スミは「ユン・ドヒョンさんと私はW杯を前後して、国民的な音を歌ったという共通点がある」としながら、「『オー!必勝コリア』は、私も何回歌ったか分からない」と語った。

 ユン・ドヒョンは「クラシック界の大スターと一緒に歌えて光栄」としながら「音楽的には正反対なので、公演時の客席の反応が楽しみ」と語った。

 31日の公演でチョ・スミは『チャンピオンズ』をはじめ、ヨハン・シュトラウスの『春の声』、『トゥナイト』などを歌う。独唱の他にサフィーナとの重唱も披露する。

 ユン・ドヒョンは「『オー!必勝コリア』と『アリラン』を去年の応援の時のように、熱く歌いたい」と語った。W杯のイメージがあまりに強いため、W杯以降はあまり歌わなかった曲だ。

 チョ・スミはW杯が韓国を変えたと語る。

 「サッカーは個人的にも好きですし、世界中の人たちが熱狂するスポーツですが、韓国の国民があれほど団結するとは思いませんでした。混乱の中でも秩序を守り…。私たち自身も驚きましたよね。あんなことは今までなかったし、これから先もあるかわかりません」

 チョ・スミの2003年は例年になく、音楽方面で大忙しだ。

 ベネチアでオペラ『ナクソス島のアリアドネ』に出演し、ドニゼッティの『リタ』をはじめ『ホフマン物語』に出演した。ムソルグスキーの『金の鶏』も出演を控えている。

 冬季五輪招致を目指す平昌(ピョンチャン)の広報大使として、開催地投票日を前にプラハでコンサートも予定している。そんなチョ・スミを国連教育科学文化機関(ユネスコ)は「平和アーティスト」に任命した。

 ユン・ドヒョンは「忙しいのはいつものことで、W杯後も大きく変わったことはない」と語った。ただ、「ロックバンドをうるさがり、快く思っていなかった方たちがW杯を契機に少し身近になったように思う」とした。

 チョ・スミは嬉しいニュースを教えてくれた。

 来年ごろ、韓国でオペラの舞台に立つという。韓国の国民はこれまでチョ・スミが出演するオペラを国内で見ることができなかった。

 チョ・スミは「オペラは総合芸術で、ひとりだけの力では成功できないので韓国での公演を避けてきたんです。『魔笛』『ホフマン物語』『リゴレット』などを検討中ですが、おそらく『魔笛』になりそうです」と述べた。問い合わせ1588-7890。

金龍雲(キム・ヨンウン)記者
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